all or nothing…

デート ページ34

2つの影が伸びる

繋がったままの手…



「Aちゃん？明後日の土曜日
空いてる？」


「う、うん。」



急に話しを振られて心臓が大きく鼓動をうつ



「じゃあ〜 デートしよっ」


「えっ⁈ 」



今、デートって…



「…いや？」



シュンと肩を丸くする智くん

…/ / / かわいい。



「そんな、ワケ、ないよ。
ちょっと びっくりしただけ…」



「ふふふ。やっぱAちゃんは
かわぇ〜なぁ」


へっ？
今の私のどこにかわいいって
思えるところがあったんだろう？



「そんなことないよ…」



「おいらから見たら、
どんなAちゃんもかわいいの」



ふふふって笑う智くん


「あっ！忘れるとこだったじゃん！
デート…ん〜っ。そだっ
おいら土曜日の朝に迎えに行くから待ってて」



「うん！わかった
でも、どこへ行くの？」



「ふふふ。ナイショ」


ふふ〜ん ってご機嫌で
鼻歌が聞こえてくる


智くんの歌を聴くのは初めてで
黙って聴いてた。


ゆっくり歩いたはずなのに
あっと言う間にマンションの前



「Aちゃん 明日の朝
迎えにくるから一緒に学校行こ」



「あっ。でも…『いいの！おいらが来たいの』



そんな智くんに逆らえるはずもなく


「うん。じゃぁ 待ってるね
気をつけて帰ってねっ」


「うん。明日ね」


智くんが帰って行った


土曜日が楽しみ

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