all or nothing…

春の匂い… ページ1

春の匂い…


3階の教室に風が吹き抜けていく


先生の声が遠くに聞こえる


心地いい…



「A… A…起きて…
…んふふ。かわいぃ…」



誰かに揺すられ呼ばれてる…



ん〜っ。でも、起きたくないなぁ…



…チュッ



頬に柔らかいものが触れた



へっ？今の何？



ガバッと起き上がると
前の席の椅子に反対に座り
智くんが覗きこんでいた



「わっ！さ、智くん、ち、近いよ」



智「んふふ。おはよっ お昼行こ
おいら腹減った〜」



「えっ？もうお昼なの？」



どれだけ寝てたの…私。



和「あなたねぇ〜 ほんと爆睡でしたよ
よだれ流しながらねっ
どれだけ寝んのよ」



「うそ？よだれ？」



慌て口に手をやると



潤「A？ついてねぇよ。
ニノにからかわれてんだよ、それ」



「潤くん、ほんとについてない？」



確認すると” ついてねぇよ”って



「もーっ！ニノのバカーっ。」



和「バカはないでしょうよ バカは…ククッ
ほんとAはいじめたくなんのよ」



フッと顔を横に逸らし笑うニノに



智「ダメ！Aいじめていいのは
おいらだけなの！ニノはダメ」



智くんが言ってるんだけど…


ん？


「ちょっと！なんで智くんはいいの？
私はどっちもイヤ」



智「えぇ〜っ。いいじゃん。好きなんだもん
おいらのAなのに…」



智くんが口を尖らせて拗ねちゃった

かわいい…

不思議な関係…→

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