とある美少年

綺麗な子 ページ5

「でもさぁ、仕方ないよ。本当、美少女だもん。」
「天使かと思ったよ、本当」

うんうん、と納得するようにうなづく梶と蒼井。
ちょっとっ⁈二人まで何言ってんの⁈


『俺は男だっ‼』



一歩手前、美少年ならまだいい。
だって小越だって、神木だって言われてるし。

けど男が女って言われるなんて、男に生まれたことが後悔されてるみたいでヤだ。
男を否定されてるみたいだもん。


俺は断じてそういう趣味ではないし、交際するなら女がいいっ！

だって、男なんだもの！


梶 「でもねぇ〜どう見ても男には見えないし」
下野「だよね」
悠木「完全に女の子だと思います」

ガガーンッ！！

そ......そんなぁ



「ド......ドンマイ」

蒼井が同情するように肩をたたいたけど、俺は応える気力なんて無かった。



＊＊＊

悠木side

「まぁ、ちょっとそう思っただけだしっ？だっ大丈夫だから！冗談だって！」

「そうそうっ！ウソだから。俺よく出まかせいっちゃうんだよ、な、なぁっ？」

「は、はいっ！」

『じゃあそれもウソちゃうん...？』
「な、なわけあるかいっ！」


半泣きの小夜ちゃんにタジタジの梶君、蒼井君。下野さんなんて焦りすぎて関西弁になってる。

小夜ちゃんが素に戻ると、関西弁になる。
余程、ショックだったみたい。申し訳ない....



女の子みたいは余計だったな....ああ....失敗。
けど、小夜ちゃんは女の子みたいに綺麗だとは思う。



睫毛が長く、すっと通った鼻。
二重瞼の大きい、ぱっちりお目目。
色素の薄いサラサラとした、肩までの髪に、瞳は澄んだエメラルドグリーン。


外国にいるお人形さんみたいな子で、何もかもが綺麗で美しい。

初めてみたとき、天使かと思った。
思わず興奮して、手なんか握っちゃったけど、今から思うと変なことしてしまった....と後悔した。



小夜ちゃんを、チラッと見る。

憂いがかかった、伏し目がちの表情。
泣き顔でさえ、美しい....

でも、美少年というより美少女、の方がしっくりきてしまう。

本人は気にしているけど、私が、そんな小夜ちゃんのファンなのも事実。





どうしよう。可愛すぎる...

けど、謝っとかないとな....反省。

菅田将暉→←噂の美少女？

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