光と闇の狭間に (ページ8)

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「レイヤ君！？」

マテリアル達は、「Windmill」の前で倒れているレイヤを発見し、すぐに中へ運んだ

「どうしたんでしょうか。」

志穂が心配そうにスヤスヤと眠っているレイヤを見る

「だよね。レイヤ君、飛び出していった後、どこ行ってたんだろうね…」

サーヤも志穂と同様、レイヤを心配そうに見ながら言う

「ん…」

レイヤがピクリと動いた

「レイヤ君！」

サーヤが声を上げる

レイヤがゆっくりと瞼を開ける

まだ意識がぼんやりとしているようで、辺りを何回か見回して、ようやくここがどこだか分かったようだった

「あれ、なんで………？」

(なんで僕、ここで寝ているんだ？確か、思い出して、「Windmill」を飛び出して……そこから記憶がないな…。って、僕、何を思い出したんだっけ…)

「Windmill」で、「アヤ」という名前を聞き、ハッとして、「Windmill」を飛び出して、それから…、それから…？

そんなレイヤ…否、弟の様子をジッと闇の中で見ていた人物が居た

……ユウヤだった

「彩か……。ま、アイツなら、いいだろう。俺も、その間、休んどくか…」

ふっと笑って、ユウヤは闇の中に消えていった……

その頃彩は………

「アーヤ！！」

翼だった

びくっと肩が跳ねる

無視だ、無視

今は変装してるんだし、もしかしたらバレないかもしれない

足を速める

「待って！アーヤなんでしょ！？アーヤ！！」

KZの皆が一斉に追いかけてくる

ついに走り出す

「待って！」

ああ、もう！！

仕方ない、結構注目集めちゃったし…

はぁと溜息を吐く

私はあの狭い路地に向かって走り出した

KZの皆が追いかけてくる

もう、しつこいなぁ！

"僕"は忌々しく思いながら、力を使った

「闇よ…」

力を使い、身を隠す

今"僕"は周りからは見えない状態

すごいでしょ？

皆が追いつく

「あれ、アーヤは…？」

「消えた！？」

「いや、でも確かにこっちに…」

「美門、あれ、本当にアーヤだったのか？」

「別人じゃねぇの？」

「いや、でも匂いが完全にアーヤだった。間違いない」

「じゃあ、なんで逃げんだよ」

「さぁ……」

心の中で眠っている"私"が悲しげに呟くのが聞こえた

「皆…ごめんなさい……」

"私"……ごめんね。"僕"のために

「ううん、"僕"のせいじゃないよ。悪いのはアイツなんだから」

……やっぱり、"私"は"僕"と違って、優しいんだね

"僕"は皆が行ったのを確認し、その場を去った