双つの黒に、溺れてく【双黒】

太宰(ちょっとS要素入ってます) ページ8

「だ、太宰さ、ごめんなさ…」

「駄目。許さないよ」

太宰さんはそう言って、口の端を吊り上げ、所謂“笑み”の形をつくる。


まぁ、目は全く笑っていないのだけれど。

太宰さんはその恐ろしい笑みを浮かべたまま、私の首を締めた。

「うぐっ……！？」


「何で私の前で中也の名前なんか出したりしたのさ」

そう言って笑みの度合いを深めるのには、どんな意味があるのだろうか。




ことの発端は、つい先程の事だ。

私は太宰さんとお酒を飲んでいたのだが、そこで酔ってしまった私は

「中原さんって強くて優しいと思います〜」

なんて言ってしまった。

それが頭にきたらしく、太宰さんはこうやって私にお仕置きをしている、という訳。

「Aの彼氏は私って事、身体に教えないといけないみたいだね」

そう言って、太宰さんは手を首から離した。

「う"っ…ゲホッ、ゴホッ、太宰さん、許して下さい…」

「駄目って言ったでしょ」

今度は腕を抑えられる。

そして、耳元でいつもよりワントーン低い声で、

「今夜は、Aが立てなくなるくらいするから」

と、囁かれた。

太宰さんの低くてかっこいいボイスが私の鼓膜を刺激して、ゾワリと快感が走る。


「へ〜え、A、こういうの好きなんだ」

そして、太宰さんが新しい玩具を見つけた子供のような笑みを浮かべた。


「じゃあ、朝まで虐めてあげるよ」





それを合図に、私への”お仕置き"という名の行為は始まった
ーーー
「評価したら続き、ね？」

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