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「たく、私がんばるから、
卓の隣を歩けるくらい、素敵な女性になるから、
それまで、待ってて。」
「………うん、待っとるよ。」
耳元で聞いた卓の声は、
これまでと同じで、甘くて、
これまでで一番、優しい声だった。
「ねぇ、その格好、誘っとーと？」
「へ？」
「、そそられる、」
ちゅ、と首筋にキスをされて、そのままベッドに押し倒される。
「え、ちょ、たくっ、」
私が倒れた後に、卓もぱたり、と倒れてきて私のお腹に手を回す。
「、ごめん、ムードも何もなくて、
遥輝やったらもっとカッコよく決めるんやろうけど、」
「私がすきなのは、はるくんじゃなくて、卓だよ？笑」
「、女の子ってよかムードでプロポーズされたいっちゃろ？」
「、ううん、
女の子はね、回りくどい言い方よりも
意外と、まっすぐな飾らない言葉が好きだったりするんだよ、」
「…………、」
「真っ直ぐな言葉しか使えない卓だから、
ファンの子はみんな卓ファンになっちゃうんだよ、笑」
困った彼氏さんですね〜、
卓のほっぺたをツンツンすると、
ツンツンしていた手をかぷ、と食べる真似をして
私の左手を掴む。
「………、ねむい。」
「まだ寝ても大丈夫だよ、」
6:00過ぎを指す時計を確認して、
眠そうに目をパチパチする卓の頭を撫でる。
やっぱり、夏は暑いし、疲れも出てきてるのかな、
職業柄、そんなことも感じて、
卓がゆっくり意識を手放していくのを手の中で見守った。
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作者名：璃央 | 作成日時：2017年8月13日 16時
