検索窓
今日:2 hit、昨日:7 hit、合計:426,254 hit

. ページ11

「その時にね、

私が卓に嘘をつかせた。
卓がね、嘘をつく時、する癖があるんだけど、


……あの日、卓は

嘘をついて、私に別れようって言った。



私が卓に全てを決断させた、すごく負担かけてたと思う。


……ぜんぶ、ぜんぶ、私が弱いから、


隠すくせに、隠しきれなくて、結局みんなに心配かけて、

勝手に自分で自分を追い込んで、迷惑かけた。


その時、変わりたいって、強くなりたいって思った。」




「私、小さい頃からプロ野球が好きで、

ずっと戦う背中を見てきた。


卓と付き合うことになってからは、

それをすぐそばで見てて、

さらに憧れが強くなった。




いつか、卓とみんなと、肩を並べて

一緒にシーズン通して戦いたい、って思ってたけど、

あの時の私じゃ無理だって分かってたし、


今の半端な覚悟じゃ、一流選手のサポートをする立場に選ばれないと思った。


今の自分じゃ、みんなのサポートをするのが失礼だとも思った。



苦しんでも苦しんでも、前を向いて努力してる人たちに並んで

恥ずかしくない自分でいたかった。



もし、私が夢を叶えてこの世界に入ることができたら、

その時は、胸を張ってもう一度卓に会いたかったの。



あの時の私とは違うんだよって、強くなったよって、見てもらいたかった。」





「だから、

誰のせいとか、そんなんじゃなくて、


私が成長するために卓と離れることが必要だったんだと思う。

私が子供だったの、私が弱くて、甘かったから。」



「………がんばってきたんやな、」




「ううん、みんながここまで来るのにしてきたがんばりとは

比べものにならないよ。


何度も諦めようと思ったし、

思ったよりずっとハードルが高い道だったけど、


この3年間、卓がシーズン通して活躍してるとこみると


いつも、もう後には引けないって思った。


今諦めたら、そこまでだって思って、

もう夢とか、願望よりも、負けられないって気持ちだけだった笑」




「……Aちゃんは、


4年前より、綺麗になった、強くなった、

髪も伸びて、

でも、俺はすぐAちゃんやって分かったで。

負けず嫌いで、変わらずみんなに愛されて、人懐っこい笑顔で、

卓さんはこの4年間、一度もAちゃんのこと忘れたことないと思うねん、」

遥輝さん

.→←( みんなに話す義務がある、 )



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (104 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
436人がお気に入り
設定タグ:中島卓也 , プロ野球 , 日ハム
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:璃央 | 作成日時:2017年8月13日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。