( 見えない涙を知ってる ) ページ23
( 見えない涙を知ってる )
西川 side
「……卓さん、どういうことですか、」
「………っ、」
「どういう、ことですか。」
「……ごめん、はるき」
「卓さんっ!!!
Aちゃんは、Aちゃんだけは、傷つけたらあかんやん、
あんなに、卓さんのこと考えてくれてるのにっ、」
「…………」
「っ……見損ないました。」
沈黙を貫く卓さんに、腹が立って、
Aちゃんは、離れた地で、どんな想いを抱えているのか、想像に難くなくて。
また、泣いてるんやろう、とか
傷ついてはるんやろう、とか思うと、
より一層、卓さんが許せなかった。
「はるき、落ち着け。」
「落ち着いてられますかっ?!
Aちゃんが、どんな想いでっ、」
「……わかってる、
でも、お前は干渉しすぎや。
Aに感情移入しすぎ。」
「………すいません、
でも、また、誰にも頼らず、一人で泣いてるんやないかと思うと、」
ぴく、卓さんの肩が揺れる。
「卓にも、何か理由があるんだよ。
遥輝、俺たちは見守ってあげよ、」
「卓さん、Aちゃんのこと傷つけたら許しませんから。」
「…………」
どこまでいっても無言を貫く卓さんに、ムカついて、
言い訳なんてカッコ悪いこと絶対しやん男やけど、
俺にぐらい、話してくれてもええやんか。
Aちゃん傷つける、卓さんなんか嫌いや。
#30 ( たく、)
9( 話すべき時が来たら、ちゃんと話すけん、悪い、今は、)
30( ん、わかった。無理すんなよ、)
9(………ごめんっ、A。)
30(( きっと、卓が1番苦しんでる、 ))
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作者名:璃央 | 作成日時:2017年8月13日 16時