勝利の神様は、彼女に微笑む。2

( 連絡 ) ページ27

凪ごめん、連絡先聞いた。




「…、なんで謝んの、」




凪会えない?





「っ、」





凪疲れてるのも忙しいのもわかってる、


凪時間が空いた時でいいから、連絡くれたら嬉しい。






変わらない


そういうとこ、




気づかい上手で、周りをよくみてて、私の痛みにも1番に気づいてくれた。




そして、私が辛い時はいつも、



私が1番欲しい言葉をかけてくれた。




クールぶってるし、ポーカーフェイスだし、口数だって本当は少ないのに、……






ああ、私は大切な人を傷つけたんだ、





「、苦しいのはなぎなのにね、」





謝らなきゃいけないのはこっちだ、









Aごめん、今回はちょっと厳しい。

A広島帰ったらまた連絡する。

Aなぎも、北海道来たら連絡ちょうだい!


Aおいしいご飯屋さん連れてく!!







「なぎ、」



なぎ、なぎ、彼の名前が口をついて出る。



本当にすきだった。


だいすきで、なぎのおかげで乗り越えられたことがいくつもある。





「……なぎ、会いたい」



この言葉を私は何度口にしただろう。



遠距離になった大学時代、



苦しいとき、いつも彼に隣にいて欲しかった。




何度、彼の名を呼んで夜を越えただろう。








「なぎ、」






……私はこれから先、何度この名前を独りで呟くのだろう。

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