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Aがいると、リハの雰囲気もガラっとかわるし
メンバーやスタッフさん達の空気も違う。
ステージ上で細かい指示を出していたAは
監督席に戻ってきて、ふぅと一息ついた。
「どうした？疲れた？」
「うーん…ちょっと。でも大丈夫だよ。」
「本当、俺を困らせるんだから…。」
「ごめんね、愛してるよ、ヒョクチェ。」
テヘ、とわざとに笑う彼女に俺はかなわない。
こんなに可愛いのに、今抱きしめられないのがつらい。
だから言ったのに、無理するなって…と出かけた言葉を飲み込む。
Aだって、我慢してるから。
身体の事、Aなりに気を遣ってるし
かなりセーブしているけど…でも普通の妊婦さんよりは
やっぱり忙しいし、家にいても仕事しているから…心配。
「…あ、赤ちゃんが動いた。」
いとおしそうに、嬉しそうにおなかをさする彼女が愛しい。
そんな彼女の手の上に自らの手を重ね、ギュっと手を握る。
「…ごめん、ヒョクチェ。
でも本当に今日だけは譲れなかったの。
みんなに迷惑をかけているし、あなたの負担も増やしてる。
それに…私自身、自分の目で確認したかったの。ごめんね。」
俺のことを困らせるくせに
俺のことを一番に考えてくれて、メンバーやスタッフさんたちのことも
すっごく大切に思ってくれるAには
本当に頭があがらないし、人間として尊敬してる。
LT「こらー！イチャイチャするな！魚とベタベタするな！」
ステージ上から、そんな俺たちを見ていたらしいヒョンは
マイクを通して盛大に俺たちを怒る。
ヒョンもなかなか、妹離れしない。手ごわい。
「…どうにかならない？Aのオッパ。」
「どうにもならないから３年もたったのよ…。」
俺は、メンバーのA愛に困ってるよ。
俺がいるっていうのにトゥギヒョンは相変わらずだし
ヒチョルヒョンは俺の可愛い姫って呼ぶし
ドンヘは相変わらず毎日SNSで連絡とってるし！
いつの間にかキュヒョナにはヌナ、と頼られてるし…！
「ヒョク、ごめん病院行かなきゃ…。
少しでも来れてよかった、行ってくるね。」
「ん、いってらっしゃい。気を付けてね。
本当は車まで一緒に行きたいけど…もっと言えば病院も。」
「ありがと(笑)。
じゃ、よろしくね、ディレクターさん。」
そう言ったAは、妻の顔でもなくて、母の顔でもない。
俺が惚れた、監督の顔。
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りこ(プロフ) - あーねさん コメ有難うございます！今月中に完結させたいと思ってますので！いつもありがとうございます、これからもどうぞよろしくです（＾＾） (2015年7月16日 13時) (
レス) id: 80f0c9f8dc (このIDを非表示/違反報告)
あーね - いつも楽しみにしています！たくさん更新してください！まってます！ヤキモチとか三角関係とか好きなので。。。笑楽しみにしてます！ (2015年7月11日 19時) (レス) id: 292f4be92e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りこ | 作成日時：2015年7月7日 15時
