３３、それぞれの一歩 ページ18
ワールドツアー、初日公演。
事故も何もなく、無事に終わった公演は、納得のいくものではあったけれど
満足のいくものではなかった。
まだまだ、これから。
これから始まる、また新たな挑戦に私の胸はすでに高鳴っている。
明日までに修正したい点も見つかった…と思いながら
私は舞台に立つ２人の姿を見つめていた。
ジョンスと、その奥さん。
お前だけが見ていればいいんだ、ちゃんとした結婚式は
もっと落ち着いてからちゃんとやるつもりだから、と言ったジョンス。
ジョンスと協力して、奥さんの衣装なんかも準備して。
ステージ上、タキシードとウエディングドレスを着て
モニターを見つめる２人の後ろ姿を見て、
あの事故がなければ私はこの２人のこの姿を見つめることも
なかったのかもしれない、なんて考える。
こんな事を言うのは不謹慎かもしれないけど…
あの日のことは、私にとって悪いことばかりじゃない。
２人の、この姿を見れてよかった。
だけど、素敵な２人の姿を
私だけが見守ってるのなんて、もったいない。
大切な兄の幸せを心から祝ってくれる人たちは…私のほかにいるから。
映像が終わったと同時に、会場には
イェソンさんののびやかな歌声が響く。
「え！何なに！え！なに！？」
驚いてキョロキョロしだすジョンスのまわりに
スーツに身を包んだメンバー達が集まる。
「お前！Aか！？」
驚きを隠しきれない様子のジョンスに親指をたてる。
メンバー達に、なかなか言えないでいたジョンス。
そんな彼に内緒で私はこの結婚式に出席してほしいと
メンバーに声をかけていた。
そこには…ドンヘさんの姿もある。
メンバー全員の、素敵な歌に
大粒の涙を流すジョンスと奥さん。
心からの祝福に、心から応えられるようになった２人。
何もうしろめたさを感じることもなく、素直に
その祝福を受け止められるようになった２人。
やさしい顔のドンヘさん。
その姿に胸が熱くなって。こみあげるものがあった。
奥さんと、手をつないで。
メンバー達と抱き合う兄の姿。
それは私にとってもうれしい、素敵な光景で。
それぞれが、新たなスタート地点に立つことができたのかもしれない、
なんて感じていた。
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りこ(プロフ) - あーねさん コメ有難うございます！今月中に完結させたいと思ってますので！いつもありがとうございます、これからもどうぞよろしくです（＾＾） (2015年7月16日 13時) (
レス) id: 80f0c9f8dc (このIDを非表示/違反報告)
あーね - いつも楽しみにしています！たくさん更新してください！まってます！ヤキモチとか三角関係とか好きなので。。。笑楽しみにしてます！ (2015年7月11日 19時) (レス) id: 292f4be92e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りこ | 作成日時：2015年7月7日 15時
