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「僕はAに辞めるように言ったんだ。この仕事。
Aのご両親もとても心配していて…。
僕だけはいつも、Aの味方だったのに、その時初めて
Aを怒鳴って、この仕事をやめろって大ゲンカした。
さっきのお前みたいに
反論するAをどついたよ、僕は。」
まさか、あんなに簡単に彼女が崩れ落ちると思わなくて。
Aさんは強い女性ってイメージがあったから
あんなにもあっさりと視界から消えていく彼女を見て
少なからず、驚いて動揺した。
「でもAは、黙って立ち上がっんだ、さっきみたいに。
そしてね、僕の前からいなくなったの、数年間も。」
Aさんは、携帯の番号も全て変えて
誰とも連絡をとらずにいたらしい。
この仕事はあいつにとって天職なのに…今おもうと
Aの気持ちなんて僕も、これっぽっちも考えてなかった、とヒョンは言った。
「そして約３年前になるね…Aはいろんな経験も積んで
お世話になっている先輩の紹介で、うちの事務所へやってきたんだ。
Aはそう思っているけど…本当は僕が事務所に紹介した。
やっとの思いで見つけた彼女を
手放すわけにはいかないって思ったんだ。
Aは僕の初恋の人だったし…それに僕がAの消息を
つかんだときにはあいつ、すごく傷ついてたから…
守らなきゃって、また思ったんだよ…。」
ヒョンの前から姿を消したときのAさんは、２４歳だった。
そして再びヒョンと再会したのが２９歳。
ヒョンが兵役から戻ってきた直後だったという。
ヒョンはAさんが初恋の人だった。同時に家族だった。
自分の一言でAさんを傷つけてしまったのでは、
だから何も言わずに姿を消したのではないかと思っていたヒョンは
ずっと何年間もAさんを探し続けたらしい。
そしてやっとAさんを見つけた時に彼女は
大きな傷を負っていたらしかった。
「子供がいたんだ、あいつのお腹に。
でも…亡くなった。
子供も、愛する人も同時にあいつは失くした。」
婚約者がいたらしい。
子供も出来て結婚が決まっていた彼女に訪れた、不幸。
高速道路で交通事故に巻き込まれ
彼女の婚約者とお腹の中の子供は、帰らぬ人となった。
壮絶な彼女の過去。
今の俺には、衝撃が大きすぎで。
俺はただ黙って、涙を流した。
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りこ(プロフ) - あーねさん コメ有難うございます！今月中に完結させたいと思ってますので！いつもありがとうございます、これからもどうぞよろしくです（＾＾） (2015年7月16日 13時) (
レス) id: 80f0c9f8dc (このIDを非表示/違反報告)
あーね - いつも楽しみにしています！たくさん更新してください！まってます！ヤキモチとか三角関係とか好きなので。。。笑楽しみにしてます！ (2015年7月11日 19時) (レス) id: 292f4be92e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りこ | 作成日時：2015年7月7日 15時
