３、好きこそ物の上手なれ ページ3
この続きは近いうちのご飯で、の言葉の近いうちというものは
私も驚くほど近いうちにやってきた。
「落ち着いて！」
キョロキョロと視線を動かす私に彼は言う。
「落ち着けるわけないでしょう！」
ウニョク先輩こんにちは！と９０度のお辞儀をしていく
若い子達は不思議そうに、時に怪訝そうに私の姿を見つめる。
若さ故の素直さは時に残酷だ。
「練習生なんだ、みんな」
来月、日本国内国内線に搭載されるＳＪ特集の機内誌を
届けるために事務所へやってきた私は
急用で約束の時間に少し遅れるらしい先方の担当者を待ちながら
突然現れた朝以来のヒョクさんと
事務所内の食堂で一緒に昼食をとっていた。
ステージプロデューサーも兼任しているらしいヒョクさんは
今回のアルバムを掲げたワールドツアーの舞台構成の為に
事務所に来ていたらしい。
そこで私が来ている事を知った彼は、一緒に昼食をとろうと
応接間まで自ら誘いに来たのだった。
「でもステージ構成も考えるなんて、すごい。
随分と勝手なイメージだけど
アイドルってそういうのやらない印象でした。」
「Aの言う通りだよ。
俺だって最初からやってたわけじゃない。仕事に対して
余裕がでてきたのもあるし、昔は与えられる事だけ必死にやっていたけど
それでは長くは続かないって気づくんだよな、ある時。」
目の前で口元から食べ物をこぼす彼の姿からは
到底想像も出来なかった言葉に深く感心してしまう。
「俺はダンスだけじゃない、パフォーマンス自体を考えたり
することも好きだからそれもあるよ。別に凄いわけじゃない。
好きこそ物の上手なれ、って言うでしょ？
好きだからこそ自然と熱中して…それを評価してもらってるだけ。」
ヒョクさんの言葉はいつも、深みがある。
仕事に対しても恋愛に対しても
私は彼の言葉に気づかされる事が本当に多い。
「いつも写真で見る
ダサいヒョクさんと今の言葉を言ったヒョクさんが
全く同じ人だなんて…。」
「失礼な！ドンヘは変な写真しか撮らないだけ！」
「俺のせいじゃないって！」
突然背後から聞こえた声に驚いて振り向くと
私に背を向けて座っていたらしいドンヘオッパが
私達を見て大きな声を上げていた。
「お前いつからいた！？」
「好きこそ物の上手なれ、のあたりから。
マネヒョンからヒョクが食堂にいるってきいてきた。
２人共話に夢中で俺の事気づかないの。」
オッパは子供のように
ぷぅっと頬を膨らませて見せた。
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りこ(プロフ) - りりぃーさん コメありがとうございます！ 中途半端なのは私も感じています、楽しみにしてくださっていたのに申し訳ないです。これからこっち更新しますので、わかりきった結末ですが最後まで書きますので(^^)宜しければお付き合い下さいね(^^) (2015年7月21日 21時) (
レス) id: b736e030c6 (このIDを非表示/違反報告)
りりぃー - この小説の結末(トゥギとヒロインが結婚)をHello〜で知るのはなんだか違和感でした。こっちも中途半端あっちも中途半端…。とても楽しみにしているので残念です…。 (2015年7月20日 19時) (レス) id: a7b509d848 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - ゆぅさん コメありがとうございます！なかなか更新できず、申し訳ありません（涙）本当にその言葉が励みになります・・・ありがとうです！！ (2015年6月17日 15時) (レス) id: 80f0c9f8dc (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅ(プロフ) - りこさん！はじめまして！面白すぎて一気に読んでしまいました！お仕事忙しいと思いますが、更新待ってます！！続きすごく気になります！ (2015年6月17日 1時) (レス) id: d584f92f0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りこ | 作成日時：2015年6月12日 1時
