恋煩い２【すとぷり】 (ページ8)

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彼女が話し終えた時、涙を流していない者は誰もいなかった。

こんなに小さな体にそんなにも大きな重圧や責任、悲しみ、苦しみ、プレッシャー、たくさんの負の感情をを抱えながら生きてきたなんて。
それを知らずに俺たちは軽率な行動をしていた。
恐らく、辛い過去を思い出させてしまうことをなんども言っただろう。

俺たちが普段辛いと思っていることとは比べものにならない。

『こんな話長々と聞かせて大丈夫だった？私事情ばっかだし、こんな面倒なやつのこと死ぬまで世話するとか御免でしょ？』

さ「いやむしろ、本気で愛して守るもんできて生き甲斐ができた。って感じかな。」

涙を拭ったメンバーが一斉に頷く。

さ「だから、さ。…最期までぐらい頼って欲しい…。俺が、俺らが、今まで辛かった分も取り返すぐらい、いやそれ以上幸せにするから…！
だから、だから…。」

自分で言ったことだが、それによってAの命はもう長くないのだと再認識してしまった。

ずっと唇を噛み締めていたころんが、初めて口を開いた。

こ「Aさ、僕がいつまでもAのこと気にしてると思ってたら、大間違いだから。
僕も子供じゃないし、Aに頼られて倒れるほど弱い人間じゃない。
だから、もし彼氏に何かされたら僕んとこ来ていいよ。彼氏グーパンチしてあげる。」

『ぷっ、それはやめて？この人顔そこそこいいんだからw』

さすがはムードメーカー。

一気に場の雰囲気を変えやがった。

やっぱ適わねぇな。

ころんには。