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みんなで酒なんかも飲みながらゲームをしていたら、もう日付をまたいでしまっていた。
『んー…眠くなってきた。』
る「布団敷きましょうか?」
『そうだね。私もやる。』
る「いやいや、ころちゃんがやってくれるらしいので大丈夫ですよ。
はい、ころん先生行きますよ〜」
こ「え、僕?」
ころんが強制的に連れていかれ、しょうがないなぁと言いながら莉犬もついていった。
ななジェルは皿洗いをしにキッチンに向かった。
残っているのは俺とAだけ。
さ「さてと、俺らはゲーム機片付けるか。」
『だね。』
Aはこのややこしいコードの取外し方、まとめ方が上手いしな。
そうこうしているうちに布団も綺麗に敷かれ、全員寝る体勢に入っていた。
Aを真ん中にして雑魚寝。
さっき吐き止めの薬を飲んだから、夜中に立つことは無いだろう。
『久しぶりにお酒飲んで眠くなっちゃった。』
こ「子供は早く寝な?」
『誰が子供じゃこの猿が』
修学旅行の夜みたいで楽しいなこれ。
既に何度もあくびをしているAを気遣って、電気が消された。
静寂が訪れる。
『…みんなほんとにありがとう。
めっちゃ楽しかった。久しぶりにお酒飲んでいっぱい食べてゲームして。』
全員の視線がAに注がれる。
彼女は天井を向いたまま話し続ける。
『あのね、私みんなに出会えてほんとに良かった。
最期の最期まで楽しませて貰えたし、大切にして貰えた。
ありがとう。
感謝してもしきれないよ。ほんとに。
これからも笑顔を振り撒いていってね。
私からのお願い。』
任せろ。
そう、全員が呟く。
『ふふ、ありがとう。
おやすみなさい。』
この言葉の直後、寝息が聞こえてくるまで誰も言葉を発さなかった。
というより、息を殺して耳を澄ましていた。
これで眠ってしまうのではないかと怖くなった。
明日の夕方まで。
そう思っていたが、その瞬間は思っていたよりすぐに訪れてしまうのだった。
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作者名:sky | 作成日時:2019年11月7日 21時