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目が覚めると、だいたいのメイクが終わっているところだった。
リハーサルでかいた汗を優しく洗い流し、導入液を塗って化粧水を優しく馴染ませる。
シートパックでしっかり水分補給をして、最後は乳液で肌を整える。
綺麗な白い透き通るような肌にはパウダーを軽くはたいてお気に入りのクリームハイライトのみ。
得意な眉毛は綺麗に左右対称で平行に。
マットなグレーブラウン系のアイシャドウを塗り、ポイントでラメを入れる。
マスカラをしっかり上下に塗り、少しハネたアイラインで目元を引き締める。
唇の保湿をしっかりして、ヘアセットに入る。
今日のために伸ばして染め直した、青みがかったシルバーアッシュの長い髪。
綺麗にミックス巻きにして、軽くオイルを塗る。
このライブのために作った衣装は2着。
2着とも黒をメインとして、白がポイントに入っている衣装。両方パンツスタイルだからAっぽい。
俺結構好きだな、今回の衣装。
どっかのヤギは露出多いってほざいてたけど。
『…よし。あ、さとみくん。起きたんだ、おはよ。』
おはよ。
そう言う代わりに唇を軽く重ねる。
『っ、急すぎ…』
顔を赤くしながらも、さっきよりは少し深いキスを返される。
いつにも増して緊張してんだな。
触れた唇と絡んだ口内はいつもより温度が低いように感じた。
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作者名:sky | 作成日時:2019年11月7日 21時