#12 ページ35
Aside
カチャ……カチャと規則的に鳴る時計の音と、
お皿とナイフが当たってこすれる音。
私の目の前にはハンバーグ。
そして、晴太郎の席でハンバーグを食べている
吉岡くん。
廉「A、お腹すいたやろ？」
いつもと変わらない笑顔で尋ねてくる吉岡くんが怖い。
A「吉岡くん……なんで？晴太郎の兄弟って……いなくなった皆は！？」
廉「……。」
吉岡くんは答えることもなくハンバーグを食べ続けている。
A「ねぇ吉((廉「食べへんの？ハンバーグ。最後にAと食べたくて用意したんやで？」
ｶﾞﾀｶﾞﾀ……
また地震みたいな揺れが起きた。
私たちをここに閉じ込めたのは吉岡くん。
この部屋には吉岡くんと私しかいない。
私は足枷がついていて吉岡くんは自由の身。
早く逃げないと……！！
ｶﾞｼｬﾝ！ｶﾞｼｬﾝ！
足枷はびくともしない。
廉「なぁ？足が思うように動かせん気持ちってどんな気持ち？」
吉岡くんは嬉しそうに──少し悲しそうに
聞いてきた。
そして、私の後ろにあるヘミングウェイの本の前で立ち止まった。
廉「"何を見ても、何かを思い出す"
みんなに思い出して欲しくて、色々準備したんやで？」
A「ここ……どこなの？」
廉「どこやと思う？」
A「この部屋、1人で？」
廉「そんなわけないやん！
俺、ただの男子高校生やで？」
A「もしかして、晴太郎のお父さんと？」
廉「ありえへん。まぁ……金は出させたけどな。
"晴太郎を探す"って。」
A「林先生は？共犯でしょ？だったらなんで？」
廉「A。落ち着いたら？」
そう言って吉岡くんは机の上に座った。
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のこのこ(プロフ) - 梅花 琉瑠さん» ありがとうございます！続きの更新も、頑張っていきたいと思います！ (2018年2月23日 20時) (
レス) id: c4528d515c (このIDを非表示/違反報告)
梅花 琉瑠(プロフ) - めちゃくちゃ続き気になります！この作品大好きです、更新待ってます！ (2018年2月17日 4時) (レス) id: 8bb3f40de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のこのこ | 作成日時：2018年1月16日 21時
