( 最強の幼馴染 ) ページ8
( 最強の幼馴染 )
your side
この前のゼミ準備の帰り、
みんなと別れて、駅に向かっている途中。
「なんか、飲んでかん？」
紗樹の方から珍しく誘いを受けて、
テキトーにおしゃれなカフェに入った。
「A、ミルクティー？」
「あ、うん」
「ん、わかった」
「どうせ、紗樹はブラックでしょ、」
どうせってなんだよ、といつものやりとりをして何気ない話を続ける。
「最近、元気ないね、」
疲れてる？
と、シロップを開けながら聞かれた。
そのまま、私のグラスに入れてくれる。
「あ、ありがと」
「ん、」
「疲れては、ないかな。
でも、バイト、正直しんどいな、
自分からやりたいって言ったのに、ダメだよね笑」
「Aがしんどいって言うくらいだから、相当なんじゃろ？」
「ん、ちょっとね、」
「聞くよ」
「………バイト先はしっちょるよね？」
「うん、札幌ドームやろ？」
「そこでね…………」
彩さんの人柄、学歴、職業、何一つ勝てないこと。
卓と彩さんを見るのが辛いこと。
みんなとできるだけ関わっていたくないと思ってしまう自分が嫌なこと。
いろんなことを一気に話した。
紗樹は、相変わらず、うんうん、と相槌をうつだけで、
否定せず、私の目をまっすぐ見て聞いてくれる、
………変わらない。
「……そっか、他に言いたいことは？ない？
この際じゃけ、全部言いんさい」
ああ、くにの言葉に泣きそうだ。
「……彩さん、柔道整復師やん、」
「うん、」
「高校の時、Aが理系科目がどうしてもダメで、諦めた夢なんよ。」
「…文理選択の時、最後まで迷っとったよね。」
「トレーナーさんとか、柔道整復師さんになりたかったんじゃけど、
理系で行くのは無理やけん、文系から管理栄養士さんになろうと思って、
スポーツの世界で関われるのそれぐらいやったから…
文系選んだんよ。」
「うん、」
「なんか、もう、負けてるとしか思えなくて、」
「うん」
「分かっとる、勝ち負けじゃないんよ、分かっとるんじゃけど、
……卓はなんで私のこと選んだんやろう。」
「……大丈夫だよ、大丈夫、大丈夫。」
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イチゴミルクキャンディ - 切なくて、泣いてしまいました....。更新頑張ってください！応援してます！ (2017年8月10日 8時) (
レス) id: 0d36d453a8 (このIDを非表示/違反報告)
かえで(プロフ) - 切なくて涙がとまりませんでした…たんさんの作品すごく大好きです。応援してます！更新頑張って下さい！ (2017年8月9日 7時) (レス) id: 305e1dd2a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうちゃん(プロフ) - 一気に読みました。続きが気になります。。。 (2017年8月9日 3時) (レス) id: 25f87f55c8 (このIDを非表示/違反報告)
夏樹 - すごく切なくて、心臓がきゅってなっちゃいました…。更新、頑張って下さい!まってます! (2017年8月8日 20時) (レス) id: f498594667 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃央 | 作成日時：2017年8月8日 13時
