ひみつ×ひみつ 〜Sho.Hirano〜

ひみつ43 ページ45

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紫「じゃあ、そろそろ俺らも行くか。」





「そうだね。」









紫「暗っ」





まだ電気がついていて、何も出ないと言われてる一階の廊下でさえ怖い。









紫「藤野は大丈夫？怖いのとか。」



暗い所とかホラー苦手なのなんて覚えてない、か。









「普通かな。」




紫「そっか〜。」









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「っ！」



階段は片足だけに重心がかかるから辛い。









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紫「………。」








「あ、ごめん。遅いよね、先行ってていいから。」









紫「やっぱり。」






「え？」






紫「足、怪我しとるんやろ？」






「なんで、」






紫「だってずーっと足引きずってたし、
それにお前、ホラー大っ嫌いやん。」






「気付いてたんだ……。」


美愉でさえ気付かなかったのに。









紫「それくらい分かるし。
何年Aと一緒におったと思ってんの。」






「……ありがと。」









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嬉しかった。

紫耀が怪我してるの気付いてくれたこと。
ホラー苦手なのな覚えててくれたこと。









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紫「ほら、俺らが最後なんやしさ。
ゆっくりでいいから一緒に行こ？」






「うん。」









紫「よーし、レッツゴー！」







「わっ//」







いきなり私の手を握ってきた紫耀。









紫「あ、ごめん……。」




紫耀が離そうとした手を私がギュッと握り返して、









紫「え……？」







「終わるまでこのまま握っててくれませんか？

………………紫耀。」




無意識にそう言ってた。









紫「ええよ//」




紫耀の頬が少し赤かったのは多分気のせい。









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私たちは、暗闇へと足を進めた。









温かくて大きい、大好きだった紫耀の手に包まれて。









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さて、ついに二人が……。



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