ひみつ×ひみつ 〜Sho.Hirano〜

ひみつ14 ページ15

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「勉強でもしよ。」






前を見ても、紫耀の背中が目に入るだけで正直集中できない。



だからせっかく一人で勉強するいいチャンス！

と、言うことで放課後はあかずの間へ。









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「これ……。」







あかずの間に置いてあったノートには、
歴代この部屋を使ってきた人の写真が沢山。





みんな、幸せそうな顔してる。









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“ガチャ”



宿題をやってたら、突然ドアが開いた。









「え……？」






紫「あ、おった。」









紫耀が突然入ってきた。
今日、委員会のはずじゃ……。









「委員会、は？」




紫「終わったから来てみた。」




「美愉は？」




紫「親に呼ばれたって先帰った。」




「一緒に帰れば良かったのに。」









せっかく来てくれたのに、

嬉しくてたまらないのに、



……なんでこんな事しか言えないの？









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紫「お前との約束の方が先やん。」




「私、帰ってたかもしれないじゃん。」








隣の椅子へ腰掛ける紫耀。









紫「なんかいる気がした。」






「……ふーん。」









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紫「おばさんとおじさん元気？」




「うん。」




紫「またおばさんの唐揚げ食べたいわ〜。」




「言っとくね。」









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「美愉さ、可愛いよね。」





紫「おん。」





「よく、紫耀の事相談されてた。
好きな人ーとしか言われてなかったから紫耀だとは知らなかったけど。

その時の美愉、可愛かった。
嬉しそうで、楽しそうで。
こんな顔するんだ、って思った。」






紫「そっか。」





「だから、幸せになってほしい。2人には。」




紫「……。」






「美愉の事、泣かせたら許さない。」




紫「当たり前やん。
美愉の事、俺めっちゃ惚れとるから。」






そっぽを向いて、そう呟く紫耀。









「うん。」





私はそう返事するしかなかった。




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