【イナギャラ】俺は皆帆兄妹が嫌い。4【瞬木隼人】

利子。 ページ13

あ「なんだい?これ」



Aは手のひらの乗せられた
316円を不思議そうに眺めていた。






皆帆「神童さんからだよ、今日の水代だって」

実はさっき
神童さんと鉢合わせたときに

Aに渡してくれと頼まれたものだった。









あ「あれ……?こんな高いお水買ったかな……?」





Aの手のひらに乗った
数枚の小銭が擦れあい

チャラチャラと小さな音を立てた。





値段を思い出すように
目を斜め上に向けたAに


僕は言った。






皆帆「利子つけてくれたんじゃないかな?神童さんだし」



紳士的な男性の神童さんが
お礼として利子をつけても

不思議な事なんて無い。









あ「………………そっか!」




納得したように
Aは頷いた。





あ「じゃあ、私はそろそろ寝るよ」
皆帆「そうかい?じゃあきおつけて帰ってね」





僕の部屋から出たAを
少しでも見送ろうと、


僕は扉の外まででる。








あ「じゃあ、おやすみ和人」
皆帆「うん、おやすみ」





おやすみの挨拶をすると、
Aはお金をポケットにいれて

自分の部屋に向けて歩き出した。






僕も、自分の部屋に戻った。









　
皆帆「……………ふふっ」

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