なんだかんだ・OS ページ28
遅ればせながら山の日記念のお話です。
OSですが目線はNさん。
Nside
「ねぇ、にいさん」
楽屋のいつも通りの配置でゲームをする俺の耳に入ってきたのは翔ちゃんの小さく囁く声。
でもそれは周りの俺たちを気にしてなのか、それともこの真っ黒に焦げたおじさんに嬉しいことを話すときの翔ちゃんの癖なのか。
多分、いや絶対後者だ。
だってちらっと見た翔ちゃんの顔は、破顔してる。
なんて顔してんのよ全く。
俺はあたかもゲームに没頭するふりをして、目の前のおじさん達の話を盗み聞きした。
「今日ってさ、山の日らしいよ？」
「山の日？」
「そう。本当は山の恩恵に感謝する日なんだけど。こうやって毎年ファンの子たちが盛り上がってるの」
そう言って翔ちゃんはなにやらスマホを大野さんに向ける。
「えっ？なんで山の日で俺らなの？」
「嵐って字の上は山でしょ？俺たち歳上じゃん？それとかけてるんだって。よく考えるよね」
「ほー、すげぇな」
「これとかデビュー前だよ。めちゃくちゃ懐かしくない？」
「あ、これ覚えてる。すげぇ可愛い子だなって思ったもん」
「立ち位置社長やないかい！」
そう言いながらははっと笑う翔ちゃん。
いやあんたね、今の返しは謎よ。
頭良いくせに大野さんの前では全く機能しないのね、その脳みそ。
この人たちは俺らがいるってことを忘れてんのかね。
「あ、この翔ちゃんも可愛い」
「あなたね、それつい最近撮影したやつでしょ」
は？
百歩譲ってデビュー前の翔ちゃんが可愛いのはよしとする。
でもつい最近撮影した翔ちゃんが？可愛いって？それを何の恥じらいもなく言う？
全くついていけない。
「翔ちゃんは昔も今も可愛い」
空気が甘ったるすぎる。限界だ。
「………ちょっと「あのさ」」
何か一言言ってやろうと思った俺の声を遮ったのは、
「聞かされてるこっちが恥ずいんだけど」
困ったような怒ったような照れたような複雑な表情を浮かべた潤くんだ。
「おー、わりぃわりぃ」
とくに悪びれた様子のない大野さんと、しまったという顔をした翔ちゃん。
時々こうやって絶望的に甘い空気を発生させるおじさん達には呆れるけど、結局この2人には敵わないのだから。
なんだかんだで2人の幸せを、俺たち3人は願っているんだから。
fin
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 449人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あーる(プロフ) - 水翔華さん» リクエストありがとうございます！そしてお返事遅くなってしまってすみません( ´･_･`)近々UPしたいと思っておりますのでお時間ありましたら見にいらして下さい！ (2015年5月8日 22時) (
レス) id: b0b3626bd0 (このIDを非表示/違反報告)
水翔華(プロフ) - あっ！バットエンドでお願いします！ (2015年5月4日 13時) (レス) id: df9490a7fd (このIDを非表示/違反報告)
水翔華(プロフ) - リクエストいいですか？o×sで狂愛 かんきん系 学パロでお願いしてもよろしいですか？ (2015年5月4日 13時) (レス) id: df9490a7fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あーる | 作成日時：2015年3月10日 20時
