【立海】マネージャー拾いました。 ＋１＋

16 知りたい ページ16

「ごめんね、せっかくお見舞いにきてくれたのに雰囲気悪くしちゃって…」

「いえ…」

窓の外をずっと見ていた精市くんが、チラッと横目で私を見る。

「Aって、顔に出やすいってよく言われない？」

「よ、よく言われるかも…？」

「クスッ…今の君の気持ち、当ててみせようか？」

すると、精市くんは私のおでこに人差し指を置いた。


「“俺のことが知りたくて知りたくてしょうがない。”

……違う？」

精市くんの楽しそうな笑顔が、間近に見える。

「ち、違くはない…けど、精市くんが話してくれるまで待つ」

すると精市くんは、目を丸くして私をまじまじと見つめた。

わ、私何か変なこと言っちゃった…！？

ていうか…こんな至近距離で見つめられたら、

さすがの私でもどうにかなる…ッ！！


「精市くんっ…！///」

「……驚いた」

「えっ…？」

「いや…そんなこと言われたの初めてだよ」

精市くんは私の頭に手を置いた。

「君は優しい子だね。……聞いてくれる？俺のこと」

私は黙ってコクっと頷いた。

精市くんは軽く微笑むと、うつむきながら話し始めた。

「……俺が倒れたのは何週間か前かな…部活の帰りにね。

診断によると、ギランバレー症候群っていう病気にすごく似ている原因不明の病気らしいんだ。

病院の先生には…もうテニスはできないだろうとまで言われた」

精市くんの手は、掛け布団をギュッと握って震えている。


――知りたい。

精市くんの悲しみも、辛さも。

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ラッキーカラー

あずきいろ

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