【刀剣乱舞】独り消え逝く運命なら【勘違い成り代わり】

卍心の鍵十九個目卍 ページ20

乱「続いて皆のお兄ちゃん、一兄」


一「初めまして白雪殿、一期一振と申します。弟と仲良くして下さりありがとうございます」


優しい笑顔で目元を緩ませて自己紹介してくれたのは保護者オーラを背負った青年、軽いお辞儀を返すと嬉しそうに口元を緩ませ私とも仲良くしてくださると嬉しいですと零した

とても、暖かい人なんだなと察した
ここにいる小さい子達全員が彼を絶対的に信頼し、彼もまた深い愛情を持って彼らと向かい合っているのを悟り自分がいてはいけないような感覚を覚える

...それでも、きっと彼らは僕を受け入れようと居場所を作ってくれるんだろうな


そんなこんなで小さい子達の自己紹介もすべて終った
おちゃめだが頼りになる、鯰尾藤四郎
無口で内心が読みにくいが気遣い上手な、骨喰藤四郎
頼りがいのある兄貴肌、薬研藤四郎
決断力と行動力はピカイチ、厚藤四郎
気弱で怯え症だが芯の強い、五虎退
ほわほわしてるが時々恐ろしいほど鋭い、秋田藤四郎
丁寧口調でしっかりもの、平野藤四郎
甘えん坊な末席だがお兄さんぶりたいお年頃、前田藤四郎

金銭面に関しては誰よりも詳しい本丸の頭脳、博多藤四郎
でっかくなって兄や主達を守りたい心が広い、後藤藤四郎
懐大好きでも甘えん坊というよりは独りを嫌っている、信濃藤四郎

信濃藤四郎以降に実装された粟田口はこの本丸にはいないらしく早く兄弟が揃って欲しいと皆、口々こぼしていた


乱「白雪は兄弟とかいるの?」


みぃちゃんの言葉に少し考える、僕自身"白魔康之"という刀について全く知らない
冷害対策の刀で神社に祀られている...人懐っこい神様ってことぐらいしか
まぁ、特に彼自身から言われてないし恐らく兄弟刀と言える同じ刀派は居ないのだろう


「ううん、いないよ」


乱「そっかぁ、うちは基本刀派で部屋を分けてるからもしかしたら白雪ひとり部屋になるかもしれないね...」


ひとり部屋か、人数の少ない刀派と相部屋かになると思うと教えてくれるみぃちゃん
...相部屋、か
仲良くなれてる人ならまだ大丈夫だけど、話したことのない人とだと気まずくて塞ぎ込みそう...


乱「まぁ、相部屋の場合はゆっくりと慣れていけばいいしひとり部屋の場合は僕が入り浸るから心配しないで！」


一「そう言って、秘密基地にしたいだけなんだろう?」


乱「なんでバレたの、いいじゃん白雪と二人の秘密基地!!」


わいわいと盛り上がる会話を聞きながら、僕は自然と頬が緩んだのを感じた

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