卍懐かしい顔卍 ページ36
椿「紅葉、人にされて嫌なことは…この続きわかるか？」
あにぃの声音は子供を相手にしているように優しく、けどけして馬鹿にしているものじゃなくて
僕を思っているのがわかるくらい温かいものだった
「…人にしてはいけない」
椿「そう。お前今してるんだぞ、されて嫌なことを人に」
あにぃの言葉に思わず黙る
頭に浮かぶのは僕を慕ってくれている二人の泣き顔だった
椿「お前は守れなくて死なせたのが嫌だったんだろ？嫌なら何で人に同じことをするんだ、なんで悲しませるんだ」
皆の顔が次々と思い浮かぶ
清光、安定、三日月に鶴丸…
加「…紅葉？聞こえる？」
突然聞こえた兄弟ではない声に思わず黙ってしまう
それでもあにぃが何か言ったのか、おずおずと言葉は続けられた
加「約束も破るし、言ってたことと矛盾してるし…俺今カンカンだよ？早く帰ってこなくちゃ紅葉のおやつ、全部俺が食べちゃうからね」
大「頼れって言ったのに抱え込むし、挙句死んでるしなんか泣いてるし…泣きたいのは僕達もなんだからね、帰ってこないと首落とす」
加「さっきからそればっかりだよな、死人に首なしだけど？」
椿「うまい、これは一本取られた」
「あにぃちょっと黙ってよ、ついでに死んで」
椿「ちょっ、紅葉さーん！？」
いつもと変わらない様子でほっとした
でもまだ帰るか船に乗るか踏ん切りがつかない…
…突然視界が暗くなった
葉「…何やってんの」
「え？」
懐かしい声、慌てて顔を上げると葉月が居た
出会った時と変わらない、幼い子供の姿で
「葉月…なんでこっちに…」
葉「いや、なんか懐かしい顔見かけたから来てみた…というか、それは俺のセリフなんだけど。なに、刀の寿命ってそんなに短いの？」
隣に腰かけた葉月は昔と変わらず口が達者なようだ
「寿命というか…よく死にかけてここに来るんだよ」
葉「ふーん、ならまだ生きてられるんだ…」
「…葉月はどうしてその姿でいるんだ？」
葉「ん？…この姿のほうが、あんたが俺を見つけやすいかと思って」
あんたがこっちに来たらまた一緒に遊ぼうと思ってたし
足を水に浸しながら言った後、ふいに難しい顔をして僕を見る
「…なに？」
葉「…早く帰りな？まだ、生きられるんなら」
ぎこちなく笑って見せる彼はあの日と同じ表情をしていた、悲しみや寂しさを押し殺した表情を
葉「お預けなのは寂しいけどな。まぁ、それはあんたが本当に寿命で来る日まで我慢するよ」
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刹那立夏(プロフ) - 励さん» コメントありがとうございます！はい、精進させていただきます！ね、ネタ切れになった場合はご容赦を…← (2016年4月16日 13時) (
レス) id: 53a9e6d731 (このIDを非表示/違反報告)
刹那立夏(プロフ) - 無しさん» コメントありがとうございます！お気に召さない点がございましたら是非教えてください、これからの作品の糧になりますので。よろしくお願いします。 (2016年4月16日 13時) (レス) id: 53a9e6d731 (このIDを非表示/違反報告)
励 - 励です。初めて書き込みします。更新楽しみです。応援してます。。。。。。。ではこれにて。 (2016年4月8日 15時) (レス) id: 03ce5070cc (このIDを非表示/違反報告)
無し - オリキャラが･･･ちょっとねぇ･･･ (2016年4月6日 16時) (レス) id: b8ecd8eab1 (このIDを非表示/違反報告)
刹那立夏(プロフ) - 山本太郎さん» ありがとうございます!!初めてです、そんなこと言われたの…すごく嬉しいです!! (2015年7月15日 0時) (レス) id: daca33add4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：刹那立夏 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2015年5月26日 19時
