25＿疑念・二 ページ37
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「ではAはそれだけの時間がありながら……俺より先に仙人達に顔を合わせ、俺を後回しにしたと……？つまりそういうことなのか」
普段から涼やかで凛とした表情を崩さず、常に上手であろうとするモラクスだったが、今この瞬間、モラクスの表情には黒い靄が薄らとかかり、嫌というほど聞いたその言葉を吐いてくる。
『わ、悪かったとは思っている。だから罰も不本意だが受けた…』
本心で話しているからこそ、モラクスを前にすると居心地が悪く感じるのかAは気を紛らわす為に視線を逸らし窓の外を眺める。
すると、モラクスは視線の先に椅子を移動させ、珍しいことに少々荒々しく椅子に腰掛けた。Aが居た堪れず視線を逸らした先にわざわざ視線を遮る形で陣取ったモラクスだったが、Aの口から出た「罰」という言葉に、口を噤む他なかった。
それは、彼がAに契約を盾に自身の目的を果たそうと躍起になってしまったことと関係しており、Aもまたそれが単純な罰や代価だと信じ込んでいるのだから、この場で最も居心地が悪いのはAではなく、間違いなくモラクスだろう。
それに気付いてしまったからか、モラクスは移動させた椅子から再び立ち上がり、窓の外へ体を向け、Aに背を向けた。
『モラクス？…モラクス、何故黙る。それに、椅子にあたるのは良くないぞ』
「……分かっている」
『…なら話の続きをしよう』
気を効かせてかは分からないが、突然話をすり替えるAに、モラクスもまた今すべき事がなんなのかが分かったらしい。気まずいとはもう思わず、再び椅子に腰掛けAと向き合う。
『話は空の事だったか。何があったんだ？なんで送仙儀式の話から急に群玉閣の話になる』
「理由は分からない。しかし悪い話ではないと確信できる。…一つ誤解をしているようだが、旅人を群玉閣へ送ったのは俺ではない」
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もぶ - たぬき印さん» うわあああ、返信ありがとうございます!!めちゃくちゃ面白いです!!!少しずつ明らかになってくの楽しみです...!!! (2022年9月10日 22時) (
レス) id: 3fdbb0f866 (このIDを非表示/違反報告)
たぬき印(プロフ) - もぶさん» ここまで見てくださってありがとうございます！これからも2人の関係は少しずつ深掘りしていく予定なので、引き続き楽しんでいただけると幸いです！ (2022年9月9日 1時) (レス) id: e020d55359 (このIDを非表示/違反報告)
もぶ - うーーん、鐘離先生と夢主君の関係が好きぃ...お仕事頑張って下さい!!更新首を長くして待ってます!! (2022年9月8日 1時) (レス) id: 3fdbb0f866 (このIDを非表示/違反報告)
たぬき印(プロフ) - はなさん» 2話投稿時には既に修正しておりました。恐らく更新による時差かと思います。ご迷惑おかけしました。 (2022年2月13日 16時) (レス) id: e020d55359 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - オリジナルフラグたってますよ……！ (2022年2月13日 4時) (レス) id: 1f4f011eda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たぬき印 | 作成日時：2022年2月12日 2時
