20＿収穫・二 ページ31
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「では40万モラで買い戻させてもらおうか」
「おぉ…！ぜ、ぜひ！」
『待って待って、鍾離先生、そのお金はどこから出るの？』
「ふむ……。店主、支払いは北国銀行が請け負う。後程、使いの者をここに向けよう。」
「かしこまりました！では、こちらはそのままお受け取りください」
鍾離が箱を持ったまま、全ての話は進んでいき、いつのまにか購入まで済んでしまっている始末に胃がキリキリする感覚を覚える空。
二倍の額支払ったからなのか、いかにも上等品と言わざるを得ないような光沢のあるその箱ごと受け取ってしまった。
まるで玉手箱だ。
頭がクラクラする。
『うぅ…はぁ…えっと、このあとは何を…？』
「このメモを持っていくつかの物を購入してきてほしい。ここからは手分けをしていこう」
『わかった、先生モラは？』
「俺はその間別の用事を済まさなければならなくなった故、暫く離れる」
『え？』
「ではまた後程会おう」
『あ、ちょ』
「行っちゃったぞ…何を急いでるんだろうな？」
それだけ言い残し、何か急ぐかのように颯爽とこの場を離れる鍾離に疑問が浮かぶ。
あれだけ冷静な鍾離が人の話すら聞かないなんて。
『後をついていこう…』
「えっ、正気か…！？バレるに決まってるぞ！」
『シーッ！！その為の隠密スキル…行くよ』
「うぇ…やってることがストーカーだぞ…」
そんなパイモンの話を半分無視し、今まで幾度となくやってきた尾行任務で学んだ隠密術を駆使し、気配を絶ってゆっくりと後を追う。
すると、鍾離は意外にもすぐ小さな一軒家へと姿を消した。
『あれ？』
公子と繋がっている鍾離のことなので、口ではファデュイのことを悪く言いながらも、実は裏で…。
みたいなことだってあると思っていたのだが、入っていった先は明らかに一般の民家だ。
聞き耳を立ててみよう。
『……』
足音か…？段々小さくなる足音は、おそらく今家に入ったばかりの鍾離のものだろう。
扉が閉まる音がする。
"すま----たな七七嬢"
"やるこ------ちょっと困ってた、けど、大丈夫"
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多分ファデュイではない。
相手は七七嬢と呼ばれた、声的には恐らくとても小さい女の子だろう。
『ファデュイ側の人間ではない…か…』
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もぶ - たぬき印さん» うわあああ、返信ありがとうございます!!めちゃくちゃ面白いです!!!少しずつ明らかになってくの楽しみです...!!! (2022年9月10日 22時) (
レス) id: 3fdbb0f866 (このIDを非表示/違反報告)
たぬき印(プロフ) - もぶさん» ここまで見てくださってありがとうございます！これからも2人の関係は少しずつ深掘りしていく予定なので、引き続き楽しんでいただけると幸いです！ (2022年9月9日 1時) (レス) id: e020d55359 (このIDを非表示/違反報告)
もぶ - うーーん、鐘離先生と夢主君の関係が好きぃ...お仕事頑張って下さい!!更新首を長くして待ってます!! (2022年9月8日 1時) (レス) id: 3fdbb0f866 (このIDを非表示/違反報告)
たぬき印(プロフ) - はなさん» 2話投稿時には既に修正しておりました。恐らく更新による時差かと思います。ご迷惑おかけしました。 (2022年2月13日 16時) (レス) id: e020d55359 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - オリジナルフラグたってますよ……！ (2022年2月13日 4時) (レス) id: 1f4f011eda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たぬき印 | 作成日時：2022年2月12日 2時
