02＿争闘・間 ページ18
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「結構歩いたよね、凡人である俺からすれば、璃月港からここまで歩くのすらまぁまぁつらいんだけどな」
『だから転移しようか聞いたんだ』
「うぅん。君の転移の仕方の問題じゃないとは思うんだけど、あれって目眩がして到着早々倒れそうになるんだよね」
『体幹と精神を鍛えるといいんだよ。赤子でも200年生きれば自然と身につく』
「あっはは、その頃には俺死んでるよ。さ、冗談はここまでにして…」
手慣れた手付きで水の双刀を召喚し、腰を落として構えの姿勢を取る公子殿に、俺はとりあえず"いつものように"草元素を操るよう専念した。
ダッと地を蹴り、鋭い槍の刺さるかのようなその勢いのまま、俺に双刀を突き刺そうとする公子殿。
しかしそれが届くことはなく、何かに阻まれるように公子殿は動かなくなる。
「チッ…これまぁまぁ痛いよ、本当ッ」
『茨だしな』
茨に足を取られたのだ。
毒を仕込んでいないだけ優しいと褒めて欲しいのだが、そもそも植物の毒は侮れないため人に使えないことが多い。
しかし、暗殺には持ってこいだな。
植物なぞ、誤って触れることもしばしばあるだろう。
俺は植物に詳しくないので、その毒性まで再現するのが難しいだけなのだが、それはここだけの話にする。
颯爽と茨から抜け出し、どこへ行ったのか分からないが、目潰しによく使われる薬品を使い俺の目を物理的に眩まそうとする公子殿。最初はこういうのを楽しむのもいいんだ。
技を見切った時に爽快感というのがある。
しかし、それが泥沼化すると楽しむどころではなくなるのだ。
例えば、ゲームなんかで罠を仕掛けたはいいが、早く倒したいが為に焦って攻撃を仕掛けてしまう。とかな。
「こっちだよ！！！」
『知ってる』
「ッな！！」
『はっは、いつの間にこんな物用意してたんだ？最初公子殿に会った時こんな匂いしなかったのに』
「(いつ薬瓶を盗られたのか全く分からなかった。そもそも目を開ける事すら難しいくらいに激痛が走る薬のはずなんだけど)」
と、公子殿はきっと考えていることだろう。目はしっかり潰れて前も見えぬ状態だし、瞼を開ければ風があたり、当然のように痛い。
閉じたら閉じたで瞼が擦れる度に痛い。無限ループである。
「道中摘んだ薬草から作った即席の催涙薬だよ。別に大した物じゃないだろう？」
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もぶ - たぬき印さん» うわあああ、返信ありがとうございます!!めちゃくちゃ面白いです!!!少しずつ明らかになってくの楽しみです...!!! (2022年9月10日 22時) (
レス) id: 3fdbb0f866 (このIDを非表示/違反報告)
たぬき印(プロフ) - もぶさん» ここまで見てくださってありがとうございます！これからも2人の関係は少しずつ深掘りしていく予定なので、引き続き楽しんでいただけると幸いです！ (2022年9月9日 1時) (レス) id: e020d55359 (このIDを非表示/違反報告)
もぶ - うーーん、鐘離先生と夢主君の関係が好きぃ...お仕事頑張って下さい!!更新首を長くして待ってます!! (2022年9月8日 1時) (レス) id: 3fdbb0f866 (このIDを非表示/違反報告)
たぬき印(プロフ) - はなさん» 2話投稿時には既に修正しておりました。恐らく更新による時差かと思います。ご迷惑おかけしました。 (2022年2月13日 16時) (レス) id: e020d55359 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - オリジナルフラグたってますよ……！ (2022年2月13日 4時) (レス) id: 1f4f011eda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たぬき印 | 作成日時：2022年2月12日 2時
