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宮侑side
翌日。
角名にジャンケンで負けた俺は現在その変な女の前で仁王立ちしていた。
時間は帰りのHRが終わった頃。
掃除やらなんやらで教室内の人はまばらだ。
「……えっと、何か用事？」
目の前に立ったはいいがどう話せばいいのか。
「今日バレー見に来るん？」……なんか見に来て欲しいみたいやん、却下。
「昨日バレー見に来てたやろ？」……あかんこれ聞いたところで今日来るかはわかれへん。
イライラが募りながらもじっと女を睨んだ。
「え、なんなん？めっちゃ睨まれてるんやけど！誰か通訳！」
「通訳いらんわアホ！外国人ちゃうわ！！！」
「アンタが話さんからやろ！！」
相手もしびれを切らしたのかツッコミが入る。
確かに、俺があかんねんけど！！！
「お前、昨日来てたやろ」
そう言えば目の前の女は体をこれでもかとビクつかせる。
……なんやバレたらあかんかったんか？
「……お、お気付きで……？」
「奇行が目立ってん、天を仰いでたとか拝んでたとか」
「おうふ」
それはあれや、し、試合が素晴らしかってん！と慌てているのを見てどーせやっぱこいつも他の女共と一緒で俺を見に来てたんやろ、と舌打ちをする。
けど角名とのジャンケンに負けたし、仕方がない。
「今日も来いや」
「いや、今日はこれから予定あるから」
さらりと断られて腹が立った。
なんやお前、俺が仕方なく！直々に誘ってんねんぞ！！！？
「は！？何の用事や！！！」
「え、いや、委員会やけど？？？？」
「ほんならそれ終わったら来い！！ええな！！！！」
「え、ちょ、言い逃げか！！！！」
なんやアイツ！俺が見たいんとちゃうんか！アホやろ！！！
バタバタと廊下を走っていると途中で北さんに会ってめっちゃ怒られた。
解せぬ。
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作者名：Ryu | 作成日時：2020年7月9日 13時
