昔の望 2 ページ7
.
緑「んっ…のんちゃん…なに？」
朝っぱらから人の髪の毛をくるくる指に掛けて遊んでいるのんちゃん。
朝日が後ろから差し込んで、のんちゃんの顔が見えない…。
桃「ん〜おはよ神ちゃん…爽やかな朝やね」
チュッとおはようのキス？された。
緑「めっちゃ腰痛いんやけど…今日の俺きっと産まれたての仔鹿やわ」
桃「ごめんて…ホンマにごめん」
緑「まぁ、俺もつい悪ノリしたようなもんやし…ええけどな」
申し訳なさそうなのんちゃんが少し可哀想になる…お互い様やねんな。
桃「姉ちゃんからLINEきてるで！モーニング行こうって」
緑「おん、行く行く！お姉ちゃんと行きたいねん……つぅっ」
飛び起きた弾みで腰に走る激痛に思わずベッドに突っ伏してしまった。
桃「か、神ちゃん！大丈夫？」
緑「ど、どうにか生きてる…」
情けないけど着替えものんちゃんに手伝ってもらってどうにかこうにか出かける準備ができた。
もう、ランチの時間じゃないのか？って思えるような時間だったけど、それでもモーニングやんな？
『お〜い！神ちゃん！こっちこっち』
緑「お姉ちゃん！」
『ん〜今日も可愛ええ可愛ええ！望に酷いことされなかった？』
緑「されなかったと言われれば嘘になるなぁ」
『でしょうねぇ…』
ジト…っとのんちゃんに移る視線はかなり冷たい。
桃「なんやの？俺…悪者？」
『アタシは神ちゃんの味方やし』
緑「俺、お姉ちゃんには逆らえん」
アハハ…と目を見合わせて笑い合った。
久しぶり…学校以外でこんなに楽しいのは、お姉ちゃんは優しくて綺麗だし、ほんまにええなぁ…のんちゃんち。
『どーや神ちゃん、ここの店美味いやろ？』
緑「ホンマに〜めちゃ美味！俺オムライス大好きやねん」
『知っとるよ！』
桃「当たり前やろ？俺が教えたんやから」
メチャメチャ美味いオムライス食べさせてもろて、ホンマに幸せやぁ。
『可愛ええなぁ神ちゃん、なぁうちの子にならへん？』
緑「……っんぐ」
桃「お水！！ねーちゃんお水！」
ドンドン胸を叩いて苦しそうな俺にのんちゃんがお水を手渡してくれる。
一気に飲み込むと、喉元を塊と一緒に酸素が通り抜けた。
緑「はぁ…死ぬかと思ったわ…お姉ちゃんがびっくりするような事言うからやねん」
『あら、本気だってば…考えといてや、神ちゃん』
思わず、お姉ちゃんの顔を見て頷いた。
ニヤニヤしておるけど…ホンマにこの姉弟は食えないわ…同じ顔をして何を考えているんや。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 719人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
rik(プロフ) - ふうさん» ありがとうございます！！大好きと言っていただけて嬉しいです！順番に更新していきますね！！ (2017年8月30日 10時) (
レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
ふう - このお話大好きなので、更新がんばってください。 (2017年8月16日 21時) (レス) id: cbc26f730e (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - ミリさん» ありがとうございます。なんか色々です！シゲちゃんも楽しみにしてて下さい。また暗くなったらすみません！どうぞ見捨てずにおつきあいくださいませ。 (2017年4月14日 17時) (レス) id: 70bb986956 (このIDを非表示/違反報告)
ミリ - 移行おめでとうございます これからも頑張ってください 続き気になります もしかしてシゲ… 応援してますっ (2017年4月13日 2時) (レス) id: 6fe3806900 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - 叶望0715さん» ありがとうございます。いつも読んでくださって有難いです！これからも見捨てずに付き合ってやって下さい。 (2017年4月12日 23時) (レス) id: 70bb986956 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：rik
| 作成日時：2017年4月12日 20時
