何億分の一青×緑その２ (ページ3)

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何億分の一 52 ページ3

次の日のネットニュースは僕が途中までいなかった事がいろいろ論争を呼んでいた。

『神ちゃん一人だけ目立とうとしてた』とか言う反対派と『演出なのに騒ぎすぎ』などと、肯定派に別れてめちゃめちゃ騒ぎになっとったんやて。

有名税や…って照史くんたちは言ってくれたんやけど、ええのかなぁ。

あ！あともうひとつ本番中にトイレにいったアイドルの話題もめっちゃ騒がれとったけど誰やったんやろ？？？

今日はコンサートの打ち合わせ、このまま行くと神ちゃんの代わりに僕がコンサートも勤めなければならないんやろなぁ。

大まかな打ち合わせは淳太くんがやってくれた、なんでも今回は淳太くんがプロデュースするんやって…凄いよなぁ、淳太くんは頭もええし安心して任せられるな。

「終わったで…この後は食事しながらちょいちょい打ち合わせにしよか？」

「そんな事言って…おまえはご飯食べたいだけやろ？」

「まぁまぁ淳太くん！ここはひとつ淳太くんの奢りという事で…なっ！ともも行くやろ？」

「えっ？僕も行ってええの？」

「当たり前やろ？ともが行くなら僕が奢ったるわ」

淳太くんが僕の頭をぽんぽんしながら笑ってくれた…ほんまにアイドルやん淳太くんの笑顔は。

あんまり綺麗で照れてしまうわ。

「「やったぁ！！ともありがとぉ」」

照史くんとのんちゃんがばんざいしとったなぁ。
僕なんもお礼言われる事しとらんのに。

「とも…ほら唐揚げ食うか？ほれあ～ん」

「あ…うん！ありがと…あ～」

ちゃっかり流星さんの隣に座らてもらい料理を口まで運んでもらう…恥ずかしいけど流星さんの機嫌がすこぶるよくなるから良しとしよう。

「流星俺も～」

「望は自分の手があるやろ？」

えっと………僕もちゃんと手があるんですけど…。

「そやなぁ…ともは雛みたいやから食べさせたくなるの分かるわぁ」

照史がそんな僕らを見てにこにこしとるだけやし…これはいわゆる『無礼講』ってやつなんかな。
僕も仲間に入らなアカンやろ？

「じゃのんちゃんには僕が食べさせたろうか？」

「ダメ…」

言うなり早く流星が僕を引き寄せて胸の中へ納める。

「えええ…流星ってホンマにケチやな！そんな奴は早うともにふられてしまえや！」

「やっ！のんちゃんそれはないで、僕が流星さんの事を振ったりするわけないやろ？」

僕の言葉に流星さんは真っ赤になって周りは囃し立てとったけど…これは本音やからしゃあないねん。