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「すみません…安田くん」
あの時、僕は『とも』を百万円で買うなんて、啖呵を切って大それたことをやってのけた癖に…。
とんでもない失態や。
「え？小切手じゃあかんの？」
「アホやな淳太、今どき普通の人は小切手なんて使わへんやろ？いつもニコニコ現金払いやで」
「そんな…」
カッコよく決めた割には、なんてしょぼい締めなんや…と肩を落としたところに、横からスっと諭吉の束をだしてくれたのが安田くんやった。
「まぁ普通は持ち歩かへんやろ？俺がたまたま店の売り上げ持っとっただけやから」
そう言って高らかに笑うその人は、呉服屋さんの若旦那。
昨今の和ブームにのって洋服の和ブランドを立ち上げ海外展開をしセレブの目に止まって成功を納めた…いわゆる勝ち組。
お陰で僕は『とも』を手に入れることが出来た…感謝してもしきれない。
「けど…淳太…この子問題ありやで」
「え？」
「気づいてへんのか？この子…喋れへんやろ？」
「……え？」
だってあの時歌っていた…あんなに綺麗な声だったのに。
「ああ…俺、聞いとるよ…何でも母親が交通事故で亡くなったショックで声が出なくなってしもたらしいで…可哀想な子やなぁ…」
「じゃあ耳は聞こえるんやね？」
そう問いかけるとニッコリと笑って頷いた。
「けど…ホンマに可愛ええ顔しとる…社長！飽きたら…」
「間違ってもお前にはやらんな…」
「そんなぁ〜」
ドッと笑いが起こった…ホンマに…小瀧は場の空気を読む天才や。
『クシュン』小さなくしゃみに振り返れば『とも』が身体を小さくして震えていた。
「寒いんか…なにか羽織るもの…」
ガサガサとマフラーを探すがみつからない…ああそうだ、僕のマフラーは先日ともにあげてしまったんや。
「淳太コレ…店のサンプルやけど」
そう言って安田くんが少しばかり派手目の洋服を投げてくれた。
「安田くん…何から何まですんません」
「いいって…その子…うちの服めっちゃ似合いそうやんな」
言われてみれば…着物の帯のように光沢のある生地はともの白い肌によく映える。
黒と白に金糸や銀糸の刺繍なんて普通の人は似合わないだろう。
「わあぁ可愛ええ！お人形さんみたいやぁ！！」
小瀧が我慢出来ずにぎゅうとハグすれば、顔を真っ赤にして下を向く。
こんな商売をしているのに…なんなんやろうこの子は。
「離れろ小瀧…それは僕のや」
「うわっ！社長！！」
無理やり引きはがすと周りから感嘆の声がもれた。
「淳太やるな〜」
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rik(プロフ) - 神ちゃんがホンマの神様さん» ひぇ！！ありがとうございます！そんな所を間違えるなんて…ご指摘ありがとうございました！治しましたー (2018年1月31日 19時) (
レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんがホンマの神様 - １０話のとも「自身」が「自信」になってますよ〜。口出しすみません。m(__)m (2018年1月31日 18時) (レス) id: 381c1a5a57 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - Kananさん、大好物ですか？（笑）よかった！！好きと言ってくださってありがとうございます(^-^)嬉しい！頑張って面白いものにしたいと思います！次からも宜しくです。 (2018年1月26日 17時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
Kanan(プロフ) - ありがとうございますありがとうございます（涙）大好物の予感しかしません( ´∀｀)rikさんの作品全部大好きです！ (2018年1月26日 14時) (レス) id: 087bd927e3 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - 神さん» 神さん！ありがとうございます。好きなコンビですか！！神さんをガッカリさせないように頑張りますね！これからもよろしくお願いします(^-^) (2018年1月26日 13時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rik
| 作成日時：2018年1月25日 17時
