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「どうしたん…言ってみぃ」
出来るだけ優しい声で頬に掌を当てて問う。
頬が凄く冷たい…ベッドに入っていた温度じゃない…。
「ご…め…なさ……」
ああ…良かった、喋れなくなったわけじゃないんや…。
「何が？」
「カップ…割って…」
「おん……そんなん世話ないわ…ともくんの手の方が心配や」
開いた掌から丁寧に欠片を抜いてゆく…その度に小さな手から…また血が流れた。
「消毒しといたけど…明日病院に行こうな」
すると…ふるふると小さくイヤイヤをする。
「……んだって…も…誰も居らん」
「え？」
「僕の事なんて…誰も心配する人…居らん…から」
「ともく…」
小さな声でボソボソと話しながらどんどん俯いていってしまう。
「夢かも…って思って…父さん…死んだの…これやって…ちっとも痛くない…だから…」
ああ…そうなんや…ずっと我慢してたんや。
淳太に感情をぶつけたきり…大人しくなってしまったともくんは、たぶん…もう誰にも頼ってはいけないと自分に言い聞かせとったんや。
「残念やけど夢やない…けど、ともくんの事心配してる人がいないっちゅうのは間違いやと思うで」
言い終わってからそっと手を重ねた。
「なぁ…僕がともくんの事心配したらあかんかな？」
「え？」
ふっと顔を上げたともくんの目には涙がいっぱい溜まっていた。
「僕に心配させてや…なっ」
くしゃりと歪んだ顔…唇を噛み締めて涙を耐えている顔は…正直クルものがあるわ。
「…まる…ちゃ」
ぎゅっと握りしめた拳から再び血が滲んでくる前に、その手首を優しく引き寄せて包み込むように抱きしめた。
「……ぅ…ｯｸ…」
しゃくりあげてきた肩も、全て包み込んであげよう…掌に力を込めれば力が抜けた身体がもたれ掛かるように傾いてくる。
「…ぅ…ぇ……っ」
ええのに…まだ子供やから…声出して泣いたってええのに。
必死に声を押し殺して…それでもぼろぼろと流れてくる涙は止められなかった。
涙を止めることが出来ないんなら…僕のシャツでも受け止めてあげるから…。
「ま…るちゃ……ぼく…もぅ…ひとり……なりた…なぃ」
「おん…側におるから…」
「…まる」
「言ったやろ抱っこして寝てやるって…」
キュッ…て僕のシャツを掴んでいた手に、僅かな力が入ってそのまま小さく頷いた。
「…このベッド…広すぎや…」
キングサイズのベッドに転がすと、恥ずかしそうにそう呟く。
「…二人用やからな…」
「へ？そうなんや…まる…ん…ぅ…」
優しく微笑んでから…少しだけ尖った唇に自分のそれを押し付けた。
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rik(プロフ) - 神ちゃんがホンマの神様さん» ひぇ！！ありがとうございます！そんな所を間違えるなんて…ご指摘ありがとうございました！治しましたー (2018年1月31日 19時) (
レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんがホンマの神様 - １０話のとも「自身」が「自信」になってますよ〜。口出しすみません。m(__)m (2018年1月31日 18時) (レス) id: 381c1a5a57 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - Kananさん、大好物ですか？（笑）よかった！！好きと言ってくださってありがとうございます(^-^)嬉しい！頑張って面白いものにしたいと思います！次からも宜しくです。 (2018年1月26日 17時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
Kanan(プロフ) - ありがとうございますありがとうございます（涙）大好物の予感しかしません( ´∀｀)rikさんの作品全部大好きです！ (2018年1月26日 14時) (レス) id: 087bd927e3 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - 神さん» 神さん！ありがとうございます。好きなコンビですか！！神さんをガッカリさせないように頑張りますね！これからもよろしくお願いします(^-^) (2018年1月26日 13時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rik
| 作成日時：2018年1月25日 17時
