に side桃 ページ23
「ただいま」
「おかえりなさいまし坊っちゃま」
「坊っちゃまはやめろ」
「こんばんわ、ばあやさん」
「あら小瀧様まで」
この小さくて可愛ええばあやさんは俺のお気に入り、今日はたくさん貰ったチョコレートをお裾分けしようとやってきた。
「こんばんわ！これお土産です」
大きな紙袋を2つ、中にはチョコレートがギッシリ。
「あらまぁ…ワタクシたちもご用意致しましたのに」
「そっちは頂きます、楽しみやわ」
ばあやさんはワタクシたちって確かに言ったなぁ…そういう事やったんや。
リビングに入ると予想どおり華やかに飾られたテーブルに乗った綺麗なお菓子。
社長の椅子の前に置かれたお菓子は少しだけ毛色が違った…可愛くて素朴で、まさに天使ちゃんそのままを表しているかのようなそれ。
「さぁさ、お茶にしましょ」
「ばあや、このお菓子片付けてや…今日は甘いもの見たくないねん」
え…？何を言うとんのや、この男は。
「僕が甘いものが苦手や言うとるのに、今年に限って女子社員共が競って僕にチョコレート渡してくんねん…安田くんとこの社内報のせいやわ…ホンマにもううんざりや」
「坊っちゃま！」
ドアの横で紅茶のセットを持った天使ちゃんが固まっとる…あ〜あ、可哀想に。
眉毛なんて困って八の字になってしまっとるやん…気づいてないんかね…あのボンクラ社長は。
「ああ…とも、お茶入れてくれたんやね？それだけ頂くわ」
「…あ…ぅ」
ほらみろ天使ちゃんは固まったまま動かなくなってしもうた。
「どした？とも…」
天使ちゃんの目の端にじんわりと涙が浮かんでくるのが見えた…ああ！ホンマに手のかかる奴や。
俺はいても立っても居られんくなって、カタカタと震える手でお茶をセットする天使ちゃんの横に立った。
「天使ちゃん…残念やなぁ、社長は愛を受けいれてくれへんかったなぁ…代わりに俺が天使ちゃんのバレンタイン頂くわ」
そう言って社長の目の前にあったちっこいカップケーキをひとつ摘んで手元に引き寄せた。
「うん、綺麗に焼けとる！天使ちゃん料理もできるんやね、とても美味そうや…」
にっこりと笑ってカサカサと袋から取り出し口に放り込もうとしたその時。
「アカンで！小瀧！それは僕のや！」
全くもって想定内の言葉が飛んできた。
ホンマに…俺に感謝して欲しいわ。
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rik(プロフ) - 神ちゃんがホンマの神様さん» ひぇ！！ありがとうございます！そんな所を間違えるなんて…ご指摘ありがとうございました！治しましたー (2018年1月31日 19時) (
レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんがホンマの神様 - １０話のとも「自身」が「自信」になってますよ〜。口出しすみません。m(__)m (2018年1月31日 18時) (レス) id: 381c1a5a57 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - Kananさん、大好物ですか？（笑）よかった！！好きと言ってくださってありがとうございます(^-^)嬉しい！頑張って面白いものにしたいと思います！次からも宜しくです。 (2018年1月26日 17時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
Kanan(プロフ) - ありがとうございますありがとうございます（涙）大好物の予感しかしません( ´∀｀)rikさんの作品全部大好きです！ (2018年1月26日 14時) (レス) id: 087bd927e3 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - 神さん» 神さん！ありがとうございます。好きなコンビですか！！神さんをガッカリさせないように頑張りますね！これからもよろしくお願いします(^-^) (2018年1月26日 13時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rik
| 作成日時：2018年1月25日 17時
