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……子供？
雪の中から引っ張りあげたのは…まだ、年端もいかない子供だった。
「人間？」
思わずそう呟いた僕に目をまん丸くして見上げてきたその子は、真っ白で本当に天使みたいやったんや。
「…誰や…お前？」
考えてみれば初対面の相手にいきなり誰や…とか、失礼極まりない。
そんな僕の言葉に目の前の子供はニコリと満面の笑で返してきた。
「…ぅ」
微笑まれただけなのに思わず赤面する…なんなんや…相手は子供やのに…。
ドキドキと胸が高鳴って…呼吸が早くなる…こんな…こんな事で…。
「兎に角…風邪ひくで」
その場に立たせると身体に付いた雪をはらってやった。
この寒空の下、白シャツ一枚にダボッとしたパンツ…こんな格好でこの場所にいたらすぐに風邪をひいてしまう。
立ち上がらせてみると意外と大きかった、童顔のせいできっと幼く見えたんだろう。
「家はどこや？」
と言う僕の問いにも笑って首を傾げる。
「…だから！お前の家は？………ああ！もう！」
らちの合わない問答に我慢出来ず、自分のマフラーを首に巻き付けてやる。
白い彼に真っ黒なマフラーを巻くのは汚してしまう気がして少しばかり気が引けた。
けれど彼は、フワリと首に巻かれたそれに驚いて…それからまた…笑った。
「ないよりマシやろ…」
そのまま後ろを振り向いてザクザクと、元来た道を歩く、途中振り返るとこちらに向かって手を振っている姿が目に入り…思わず振り返している自分がいた…。
ああ…なんてらしくない。
「社長…なに笑ってるんすか？」
「いや、何でもない…それよりさっきの先方の見積もりでおかしいとこあったな…小瀧、お前もう１度目を通しておいてくれへん？」
「え？ホンマですか？流石やな…僕、全然気付かへんかった」
「ここの計算のとこ…ここやな」
「了解です、すぐやりますね」
「ありがとう、お前はホンマに仕事が早いな」
「うわっ、社長にお礼言われるなんて…雪も降るはずやな」
「お前な…」
俺の反論を待たずして仕事に取り掛かる小瀧…やっぱりコイツは頭がええ。
「なぁちょっと遠回りしてくれへん？」
「ええですよ…買い物か何かですか？」
「いや、ただ西口の公園の横…通って欲しいねん」
「了解」
車で今朝の公園の周りをぐるっと一周して貰ったけれど…今朝の天使には会えなかった。
日中の天気で溶けだした雪は地面から出てきた色々な物をさらけ出し、今朝の美しい世界なんて何処にも見当たらなかった。
やっぱり…夢やったんかな…。
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rik(プロフ) - 神ちゃんがホンマの神様さん» ひぇ！！ありがとうございます！そんな所を間違えるなんて…ご指摘ありがとうございました！治しましたー (2018年1月31日 19時) (
レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんがホンマの神様 - １０話のとも「自身」が「自信」になってますよ〜。口出しすみません。m(__)m (2018年1月31日 18時) (レス) id: 381c1a5a57 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - Kananさん、大好物ですか？（笑）よかった！！好きと言ってくださってありがとうございます(^-^)嬉しい！頑張って面白いものにしたいと思います！次からも宜しくです。 (2018年1月26日 17時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
Kanan(プロフ) - ありがとうございますありがとうございます（涙）大好物の予感しかしません( ´∀｀)rikさんの作品全部大好きです！ (2018年1月26日 14時) (レス) id: 087bd927e3 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - 神さん» 神さん！ありがとうございます。好きなコンビですか！！神さんをガッカリさせないように頑張りますね！これからもよろしくお願いします(^-^) (2018年1月26日 13時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rik
| 作成日時：2018年1月25日 17時
