いつか王子さまが 3 ページ22
神ちゃんは淳太くんに連れられて別の部屋に行ってしまった。
残された僕は照史くんの前に座らされている…またお説教なのかな？
「なぁ小瀧…一度お前にはキチンと話さなアカンって思っとったんよ」
神妙な顔をした照史くんが僕に語りかける。
なに？神ちゃんは二人のものだから僕にちょっかい出すのは辞めろ…言うことを言いたいん？
ブスッとした顔のまま照史くんを睨みつける。
「お前に話すんはちと酷かな思っとってん…けど、お前ももう一人前に扱わなアカン年頃やからな」
「何言ってるの？よく意味が…」
反論しようとした僕の言葉は照史くんの少し強めの言葉で遮られた。
「神ちゃんな…あんま周りと上手くいってへんやん？」
「…ん…まぁ確かに…」
「あれ…わざとやねん」
「へ？なんで？なんでそんな事しとるん？照史くんや淳太くんがそうしろ言うたんか？」
照史くんは少しだけ眉毛を寄せて表情を曇らせた。
「…ああ」
「何それ？そうまでして神ちゃんを二人のものにしたかったん？」
「…違うねん…望」
突然の望呼びにドキリとした…だって照史くんが望って呼ぶ時は大抵大事な話の時だけやから。
「神ちゃんなぁ…今…人が怖いんやて」
「…え？なんで？？俺…普通に変わらんけど」
「俺と淳太くんと望は平気なんやって」
「わからん…何で？神ちゃんになんかあったん？」
照史くんは顔の前で手を組み合わせると、そこに額を乗せ自分の表情を隠すように俯いた。
「昔さ…望が連れてかれた事あったやん？神ちゃんが助けに行って二人とも捕まっていたやつ…」
「…あ…おん」
「神ちゃんな…お前の事守る為に自分の身を投げ出したんやって言ったら分かるか？」
「え……」
「ボロボロやったやん？神ちゃん」
隣の部屋からは神ちゃんの色んな声が聞こえてたっけ…啜り泣くような声と…それから……。
ガタン！！と立ち上がった僕の左腕を照史くんが掴んだ。
「アカン！！神ちゃんの所に行ったらアカン」
「けど…僕のせいで」
「お前のせいやない！お前が責任を感じる事はない」
「けど…あきとく…」
照史くんの名前を呼んだら情けなくも涙が溢れてきた。
「お前は何も知らん…もしお前が責任を感じて神ちゃんの側に居られんようになってしまったら、ホンマに神ちゃんは一人になってまうんや」
「…あ」
照史くんの目には涙がいっぱい溜まっていた。
「お前は何も知らん…だからお前は神ちゃんの側に居ってええんや」
「あ…きとく……」
僕はただ…涙を流したまま頷く事しか出来なかった。
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rik(プロフ) - なで肩笑窪ちゃんさん» すごく返事遅れてますねすみません。設定のページの1番さ下の方のR18の規制を外せば読めると思います。18歳以上でしたら！ (2019年8月18日 22時) (
レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
なで肩笑窪ちゃん(プロフ) - 可愛い詰め合わせはどーやったら読めますか？ (2019年5月17日 22時) (レス) id: c89a82c1eb (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - ちょろびんさん» いつも読んでくださってありがとうございます！Twitterの方なんですがフォローして下さるそうでありがとうございます！一応鍵垢のみフォロー許可を出しております、デリケートなジャンルなので怖々やってますので！よろしくお願いします！！ (2019年5月16日 0時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
ちょろびん(プロフ) - こんにちは！いつも更新を毎回楽しみにしています！Twitterでも楽しめたらと思いTwitterのフォローしました！ よろしくお願いします！ (2019年5月15日 20時) (レス) id: 4183493b76 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - yukiさん» コメントありがとうございます！ラブラブりゅかみ！いつも、目指しているのでがんばります！よく横道に逸れますが生暖かい目で見守ってあげてやって下さい。 (2018年4月24日 20時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rik
| 作成日時：2018年3月30日 18時
