姫君の寝床 3 ページ15
「誰も気にしてないで」
「‥だといいけど‥」
気にしてないはずはない‥みんな必死で努力して毎日社長の所にお願いに行っていた時期だったのに。
『なぁ‥こんなん意味あるん?』
『俺‥行きたないよ』
俺は‥みんなの出鼻をくじくような事ばかり言って困らせていた。
「それになぁ俺は‥神ちゃんがちっさい子達に厳しくしてくれてて良かったと思っとるんやで」
「へ?」
「良くも悪くも関西は東京Jrとは違う、監視してくれる上の人も居らんし‥誰かがやらなアカン役を神ちゃんがやったんやぅて思とるよ」
「りゅう‥」
「神ちゃんとな‥あと濱ちゃんやな、二人がスタジオ入ってくると空気がこう‥変わるんよ、ビシッとするっちゅうか‥まぁ少なくともみんなが真剣に練習に取り組むねん」
「‥‥‥‥‥‥‥」
「必要な人やろ?」
ホンマに‥ホンマにそうなんやろうか‥。
恐る恐る流星の顔をみれば、嬉しそうに笑っている。
「それにな‥俺も‥ジャニーさんに言おうかなって思っとった‥三宅くんみたいに」
「何を‥」
「俺‥神ちゃんが居らんグループだったらデビューしません‥って」
「アホやん?流星と健くんでは立場が違うやろ‥」
「ああ‥アホや俺‥ホンマにアホやから‥」
「だからって‥自分もデビューできなくなったらどう‥えっ‥」
ぎゅう‥とシャツの襟もとを引き寄せられ、胸元に唇が寄せられる。
「だって‥神ちゃんが居らんとやっていけへん‥」
「ホンマにアホ‥」
「神ちゃんの匂いがする…」
クン‥って鼻を鳴らし鎖骨に顔をくっつけてくる。
「なあ‥流星」
「何?」
「ぎゅっってして」
「めずらし‥」
そう言いながらも、首裏に回された腕はぎゅうと身体ごと引き寄せてくれる。
「ありがと‥」
流星の腕の中は安心する。
「俺‥怖かったんや‥」
「なにが?」
流星の怖いものなんてあるんだろうか?何が怖いって言うねん‥。
この天然に見えて、誰よりも繊細な流星に。
「神ちゃんに捨てられるのが‥」
「なんやそれ‥」
「だってそうやろ‥もし俺らがデビュー出来ひんかったら‥また、違うグループ組まされるやろ?違う奴らと‥そしたら多分俺たち離れ離れやん‥」
「あ…そうか‥」
ぼんやりと返事をすると、しゃーないな‥と言ったあきれ顔の流星。
だって俺にはあの時、次なんてなかったんや‥あそこで‥このメンバーと一緒にデビュー出来んかったら‥。
俺は終わってたんやで‥。
流星とは‥違うんや。
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rik(プロフ) - なで肩笑窪ちゃんさん» すごく返事遅れてますねすみません。設定のページの1番さ下の方のR18の規制を外せば読めると思います。18歳以上でしたら! (2019年8月18日 22時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
なで肩笑窪ちゃん(プロフ) - 可愛い詰め合わせはどーやったら読めますか? (2019年5月17日 22時) (レス) id: c89a82c1eb (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - ちょろびんさん» いつも読んでくださってありがとうございます!Twitterの方なんですがフォローして下さるそうでありがとうございます!一応鍵垢のみフォロー許可を出しております、デリケートなジャンルなので怖々やってますので!よろしくお願いします!! (2019年5月16日 0時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
ちょろびん(プロフ) - こんにちは!いつも更新を毎回楽しみにしています!Twitterでも楽しめたらと思いTwitterのフォローしました! よろしくお願いします! (2019年5月15日 20時) (レス) id: 4183493b76 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - yukiさん» コメントありがとうございます!ラブラブりゅかみ!いつも、目指しているのでがんばります!よく横道に逸れますが生暖かい目で見守ってあげてやって下さい。 (2018年4月24日 20時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rik | 作成日時:2018年3月30日 18時