姫君の寝床 1 ページ13
ドサリ‥と楽屋のソファに腰を掛けると手紙の束を手に取った。
「あ‥」
事務所から届いたファンレターの中に大きな茶色い封筒が一枚。
中を空けるとファンの子からのメッセージがたくさん入っていた。
『4回目のCDデビュー日おめでとう‥』と大きな緑の文字で書いてあった。
「そっか‥もう4年も経ったんだ」
思わず笑みが漏れた‥。
あの‥すごく気持ちのよかった時にもう一度戻ってみたいと思う瞬間がある。
今は‥贅沢だけれど、忙しすぎて時間に追われすぎていて‥日々に忙殺されそうだ。
「なにしてんの？‥神ちゃん」
「淳太‥これ」
「ああ‥俺ん中にもあったな‥ファンはマメやんなぁ」
「ホンマに‥ありがたいなぁ」
たぶん、七人全員に届いているであろうこの大きなファンレター。
ご丁寧にデビューが決まった時の新聞のコピーまで同封されていた。
「4年‥経ったんやな」
いつの間にか横に来てい流星が小さく呟いた。
「せやなぁ‥」
今でも思い出すと胸が熱くなる‥あの空間を‥あの瞬間を。
自分はもう光の中に立てないんだ‥と絶望した瞬間を。
「濱ちゃん‥泣いてたな‥」
「ああ‥」
「神ちゃんもな‥」
流星が苦笑いしながら顔を寄せてくる。
「俺‥泣いてへんし」
「ステージではな‥」
「うるさい」
ああ‥恥ずかしい‥人前では泣かないって決めてから、絶対に泣いた事なんてなかったのに‥。
‥それをこの男は‥。
「そもそも‥泣かせたのお前やし‥」
すこしむくれたような顔つきで流星を睨みつける。
「そうやったっけ？」
まったく効いていないらしい‥ニヤニヤしながら更に顔を寄せてきた流星の額に人差し指を立てた。
「しらじらしい‥」
ふっ‥と笑う流星の笑顔で目の前がいっぱいになったら、いつものように‥もう目を閉じるしかないやろ‥。
◆◆◆◆◆◆◆◆
「決まったな‥」
「ああ‥」
正式に7人でのデビュー発表のあと、コンサートも決まり記者会見も終わったというのに。
まだ興奮が冷めやらない‥身体だって熱くてたまらない。
せっかく浴びたシャワーすら、熱くなった身体の熱を冷やすまでには至らなかった。
あのまま、流されるままに流星の部屋まで来てしまった自分。
久しぶりの流星の部屋は懐かしい匂いがした。
でも、前回来た時から‥まだ一か月も経ってはいないんじゃなかったっけ。
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rik(プロフ) - なで肩笑窪ちゃんさん» すごく返事遅れてますねすみません。設定のページの1番さ下の方のR18の規制を外せば読めると思います。18歳以上でしたら！ (2019年8月18日 22時) (
レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
なで肩笑窪ちゃん(プロフ) - 可愛い詰め合わせはどーやったら読めますか？ (2019年5月17日 22時) (レス) id: c89a82c1eb (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - ちょろびんさん» いつも読んでくださってありがとうございます！Twitterの方なんですがフォローして下さるそうでありがとうございます！一応鍵垢のみフォロー許可を出しております、デリケートなジャンルなので怖々やってますので！よろしくお願いします！！ (2019年5月16日 0時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
ちょろびん(プロフ) - こんにちは！いつも更新を毎回楽しみにしています！Twitterでも楽しめたらと思いTwitterのフォローしました！ よろしくお願いします！ (2019年5月15日 20時) (レス) id: 4183493b76 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - yukiさん» コメントありがとうございます！ラブラブりゅかみ！いつも、目指しているのでがんばります！よく横道に逸れますが生暖かい目で見守ってあげてやって下さい。 (2018年4月24日 20時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rik
| 作成日時：2018年3月30日 18時
