恋の試練 7 ページ17
桐山先輩には信じて貰えなくて…。
中間先輩は怪我して運ばれていってしまった。
もう…どうしたらいいのか分からない…。
もういっそ、消えてなくなりたい…。
人がこんなに落ち込んで傷心なのに…。
『なぁ…悩み事あったら相談にのるで…』
って優しく声を掛けてきた男の人…僕と付き合おうってキスまでしてきた人…。
この人はなんで僕なんかに優しくしてくれるんやろう。
もう誰も僕の事なんて気にかけやしないのに。
『泣くな…って』
緑「好きで…泣いてるわけや…なぃです」
『それもそうかぁ…じゃ泣き止むまでここに居るし…』
緑「勝手にしたら…ええです」
呆れてすぐに居なくなると思っていたその人は、文字通り僕が泣き止むまでずっと側についていてくれた。
気がついたら薄暗い夕方で、構内の人影も疎らになっていた。
『落ち着いたみたいやな…帰ろっか？』
そう言われたら、もう断る理由はない。
子供みたいに手を引かれて、足元の暗くなった校庭を歩く。
『自分…手ェ暖かいなぁ…今日はちょっと寒いからめっちゃ気持ちええやん』
笑いながらその人は僕の手をギュッと握った。
『名前…なんてえの？』
緑「神山です…神山智洋」
『智洋か？ええ名前や…俺は錦戸亮言うねん…亮でええよ』
緑「亮…さん？」
亮「そうや…」
繋いでいた手をぐいっと引かれて肩に回る腕…。
緑「あ、あの」
亮「いやか？」
緑「いえ…」
亮「よかった…じゃ飯でも食いに行こうや」
僕の返事に亮さんは嬉しそうに笑う…その笑顔にトクンって胸が鳴った。
亮さんはひとつ上の学年で同じ学校やった…顔は思わず見とれてしまう程めっちゃ男前…きっとめちゃめちゃモテるんやろうな。
けど…なんでこんな男前が僕に声掛けて来たんやろう？
なんで、キスしてきたんやろう？
僕と付き合おうって言うたんは本気なんやろうか？
頭の中いっぱいの『？』もどこかに言ってしまうほど亮さんとの時間は楽しかった…食事中も、僕はずっと笑っていた…亮さんが僕を笑わせてくれたから。
きっと１人でいたら桐山先輩や中間先輩の事を考えて、まだ泣いていたかもしれない。
やから頷いてしまった…「家においで」って亮さんの誘いに…。
亮「…おいで…智洋」
亮さんがベッドの上で僕を呼んだ時も…どこにも断る理由なんて無かったんだ…。
緑「りょうさ…」
亮さんの腕の中は暖かくて…一人ぼっちだった僕を優しく暖めてくれた。
その日…僕は初めて人の腕の中で眠りについた。
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rik(プロフ) - 流智LOVE(智洋にデレ期？！)さん» コメントありがとうございます！ツィ見れないって方何名かいらっしゃったみたいなのでこちらに移行させようかなと思います！ちょっと、待っててください！因みにかみしげじゃなくてりゅかみでした(´･×･`) (2019年10月4日 20時) (
レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
流智LOVE(智洋にデレ期？！) - はじめまして！あの私Twitter見れないんです(T_T)なのでぜひこちらに移してほしいです！これからも頑張ってください！ (2019年10月4日 17時) (レス) id: db4b56f1e4 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - ほのかさん» うわゎ！あ、ありがとうございます！！！ほんとにこんなケアレスミス…お恥ずかしい。言ってくださって良かったです！どんな羞恥ぷれいかと…。懲りずにこれからもよろしくおねがいしますねー。 (2018年1月2日 15時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - おせっかいだったらすみません・・・「遅れてきたサンタクロース」の部分のお話が９ではなく１０になってしまっていますよ。 これからも更新頑張ってくださいね! (2018年1月2日 15時) (レス) id: da2d0b67d7 (このIDを非表示/違反報告)
rik(プロフ) - いつも読んでくださってありがとうございます。マイページの設定の所の一番下の所から年齢確認をして頂くと出てくると思います。よろしくお願いします。 (2017年10月8日 14時) (レス) id: d865d0f00c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rik
| 作成日時：2017年9月29日 15時
