4話 ページ5
……とにかく、今日は朝から任務
私は準1級術師だし、同級生に比べれば強くは無いけど
「お姉ちゃん任務だよね!一緒に行こう!」
笑顔で手を差し伸べる澪音
……そんな笑顔、私に向けないで欲しい
『ひ、とり、で、行く、から……』
俯いて、答える
「なんで……?おねえちゃん、私の事、嫌い……?」
……いつもそう、そうやって泣いていれば誰かが助けてくれるから
なんて、羨ましい
『ち、が……』
そうだと言ってやりたかった
お前なんて大嫌いだ、って言いたかった
でも、そんなことを言えば私は__
「ぐすっ、なんで……?きらわないでよ、お姉ちゃん……っ!」
はらはらと、宝石のような涙を大きな瞳に浮かべる澪音
__ああ、ほら
結局こうなるのだ
……違う、と否定したのに
私の言葉なんて誰も聞いていない
「おい、澪音のこと泣かせてんじゃねぇよ」
すぐに、五条さんに机を蹴られた
『ひ、っ……ご、めん、なさ……』
「ちょっと!おねえちゃんにそんなことしないでよ悟くん……っ!」
澪音が間に入る
……この瞬間の私がどれだけ惨めかなんて、澪音は考えたこともないんだろうな
「悟、やりすぎだよ。……それで?どうして澪音のことを泣かせたのかな?私の、澪音を」
にこりと、笑ったまま鋭い目で私を睨む夏油さん
泣かせたってなんだろう
私はひとりで任務に行きたいと言った
それだけなのに
「あ……わ、たし、は……」
「ちょっと!!お姉ちゃんを悪く言わないで……っ!私が全部悪いの……っ!ごめんね、おねえちゃん……」
大袈裟に泣きながら、私に縋り付く澪音
……今ここで首でも絞めて殺せたら、どれだけ楽になるだろうか
楽になんてならないかもしれない
ずっと、このまま苦しみ続けるだけかも
……でも、澪音を殺したらきっと私も殺されるし
死んじゃえば、今よりは楽に___
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←設定
128人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねかあ(プロフ) - ああああああああああ。いい展開!自覚ないのがなおむかつくwwww (11月16日 18時) (レス) @page5 id: 39dbcee998 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:riizumi7 | 作成日時:2023年11月15日 16時