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目黒先生って人に亮平くんと会いたいというお願いをしたら、車椅子に乗せて亮平くんの病室まで連れてきてくれた。





目黒「失礼します」





入った病室には、目を覚ました時に横にいた、背の高い先生もいた。




「…亮平…くん」




阿部「…ごめん…、本当に……」




「……治ったんじゃなかったの」






私と亮平くんは同じ高校で生徒会をやってる。
唯一出身中学校が同じで、話すようになったのは高校からだけど、優しくて頭も良くて、爽やかな人。




私が亮平くんの病室に来た理由はただ1つ







治療をするか決めたかったから








阿部「手術は終わったけど……俺もう助からないから」







こういうこと。




亮平くんが助からないなら私が助かる理由なんて無い。







「先生、私手術受けない」





私がそう言った時、即座に反応したのは目黒先生でもラウール先生でもなく、亮平くんだった。






阿部「ダメ
そんなの、俺が許さない」






そんなに震えた声でダメって言われたって





亮平くんだって、色んなものを失ってきたんでしょ…?








徐々に失っていくより、私は一気に終わらせたい

#10→←作者より(4.25)



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作者名:桜華 | 作成日時:2020年4月22日 16時

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