内村くんの勘違い (ページ6)

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「湧、それはずるいよ」

「え？」

「そんなん女子みんな好きになっちゃうよ笑」

「…」

「申し訳ないけど、湧対してそういう感情はもうないし、普通の幼馴染としてこれからも付き合っていきたい」

そう言うと湧はそっかって納得したような顔をするけど私はわかってる。湧が無理してそんな顔してるってこと。

「湧、これからも仲良くしてくれる？」

「…もちろん！大切な幼馴染だし！」

「そっか、ありがとう。」

「Aは俺の事大切な幼馴染って思ってくれてる？」

上目遣いで甘えたようにそんなこと聞いてくる湧。

「そりゃもちろん！1人しかいない大切な幼馴染だよ！」

「まじ！？やったー！！」

「うわっ」

私が答えた瞬間、勢いで飛びついてきた湧はほんとに犬みたいで、不覚にも可愛いと思ってしまった

これ、学校の人に見られたら大変だなって思ったけど、私以外こんな可愛い湧を知らないんだって思うとなんだか少しだけ嬉しくなって誰にも知られたくないって思った

でもこれは、恋じゃない