内村くんの勘違い (ページ24)

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いつも通りのアラーム音に重たい瞼を開けた

あ、今日じゃん、内村くんとのデート(？)

毎年この日は湧のモーニングコールで目を覚ます

でも、今年はそれよりも早く起きたらしく、いつもと違うホワイトデーの朝を迎えた

……

朝食を食べて、美和と一緒に買った洋服に着替えるために自分の部屋に戻った

すると、部屋から聞こえるはずのない物音が聞こえた

ドロボー？え、やだやだやだやだやだやだ

そっと扉を開け、

「なにしてるの！！」

と言うとそこには

「うわっ、びっくりしたぁ」

「な、なんだ、湧か」

そこには湧がいた

「何してるの？」

「いや、Aのこと起こしに来たらいないから待ってたんだよ」

「あー、ごめんごめん笑」

「ってことで…はい、これ」

「うわ、ありがとうございます！」

「こっちこそ毎年ありがとな！」

そう、爽やかな笑顔で言われた

なんだか前よりもスッキリした顔してる

「あ、そういや今日、颯太と出かけるんだろ？」

「え、なんでそれ」

「颯太から聞いた笑」

「なにしてんの内村くん笑」

「あいつめちゃくちゃ嬉しそうだったぞ」

「そ、そうなんだ」

「まあ、楽しめよ！」

そう言い、私の頭をわしゃわしゃ撫でた

『やっぱり湧はいつも通りが1番だよ』

そう、自分の部屋に戻っていく湧の背中に向かって言った