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九十の巻 ページ46

暗くて深い水の中に沈んで行く。
痛い。息が出来ない、苦しい・・・俺、死ぬのか。まだやり残したこといっぱい有るんだけど
喉掻切ったら、なんとかなるかな。
あーだめだ、意識が朦朧としてきた。


「・・・・」


ゴポッと口の端から泡が漏れる。
ツクヨミ、無事かな。


「__!!___!」


あー、誰だろ。まさか助けてくれるのかなw
それはそれでいいけど、めっちゃ嬉しいんだけど。
俺の意識が持たないかな。

ブツリと目の前が真っ暗になって、俺の意識は余裕でぶっとんだ。









「_!__ぃ、!!」


なにか、言ってる?
声からして男っぽい、あ、敵に捕まったってのもあり得なくはないな。
まぁ、仕方ない。体は動きそうだから起きて話でも聞いてやろう((


「・・・」


「起きたのか!!良く起きれたな!」


「・・・・」


お前がうるさいからだろうが!
ってあれ、声がでない。叫んだつもりなんだけど!?んーとかあーとかなんも言えねぇよ!


「やっぱ声はでねぇな。まぁイザナギ様のくらったんだ、生きてただけでスゲーよ」


「・・・」


うん、わかったよ、わかったんだけど!!
おっさん誰よ!?すげぇ親近感沸くけどおまだれ状態だからね!?←


「あぁ、名乗ってなかったな。俺は稲荷神。周りからはイナリって呼ばれてんだ、宜しくな」


イナリ、イナリ・・・どっかで聞いたぞ。((
あ!!結構前に会ったませガキか←
ダブるな、流石にだるいぞ。あだ名あだ名・・・。

しゅばっと近くにあった紙とペンを取って、さらさらとかく。


『助けてくれてありがとう。ナリも神様?』


「ナリ・・俺のことか!初めてナリ何て言われたなぁ!!・・そうだぜ!」


『ここは、神の村で、何なの?』


「そのまんまさ。欲に忠実に生きる神達が住んでるんだよ」

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作者名:雪林檎 | 作成日時:2015年12月5日 18時

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