八十の巻 ページ36
今から、何十年も、何百年も・・・いや、それよりももっと前。
この世界に、神が舞い降りた。
そして、神たちはこの世界で暮らすことを決めた。
人間と同じ姿で、同じように。
「・・・で、その神が住んでいたといわれる村があるのか？」
「きっとあるんじゃない？ｗ」←
「雑だな((」
本当か噓かなんて知らないｗ
その村は随分前に、俺たちがまだ生まれても存在もしてないときに滅びたと聞いている。
・・・まー、ただの伝説なのだけどｗ
「なかったらどうするつもりだ」
「んー・・・そしたら、どこかで修行するよｗ」
「そうか」
「何ｗ」
「いや、普段のお前からは想像もつかないんでな」
「酷いなーｗｗｗ」
「色々と憶測をめぐらせてみたが・・・一体お前は何のためにそこへ向かうんだ？」
「何って、それ行く前にちゃんと言ったよね？」
「どうせあれは噓だろう」
「噓って、意味が分からない。俺が噓をつく理由がどこにあんの？」
全部、噓だった。
俺が白狼に言ったのは、里を守るために修行に出る。それだけ。
うなじから背中を伝っていやな汗が流れる。
「・・・お前は本当に強い。本当の強さを持った人間だと思う」
「？何、急に」
「だから、思う。お前は優しすぎる。必ず心のどこかに誰かの姿がある。
自分を犠牲にして誰かを助けようとする、でもその反面、自分を助けようとはしない」
「だからなんだよ、別に俺はそれｄ「最後まで聞け」
「己を犠牲にするお前が里のために修行に出る・・・ありえない話じゃない。
どちらかといえば、そっちの方が疑われないからな」
「・・・。」
「お前は皆がそう思い込んでいる間に何かをするつもりだった。違うか？」
金槌で頭を殴られた気分だ。
心臓が音を立てて激しく音を鳴らす
思わず、こぶしを握り締め、顔をうずめた。
「その反応、当たりだな」
「・・・ああ、そうだよ。でも、ちょっと違うかな」
ふと、白狼が足を止めた。
うずめていた顔を上げると、あたり一面に湖が広がっていた。
「湖・・・？」
「汗をかいたんでな、水浴びをさせてもらう」
「んなっ？！」
「お前のくだらない噓に騙されてやったんだ。これぐらい付き合え」
「・・・はいはい」
こいつの水浴びが終わったら、本当のことを話そう
ビシャッ
「うおわぁっ」
「なんだ、冷や水でも浴びせられたような顔して」
「浴びせられたんだよ！！(怒」←
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作者名：雪林檎 | 作成日時：2015年12月5日 18時
