【NARUTO】木の葉の黄色い“狼” ～第二幕～ (ページ29)

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七十三の巻ページ29

しとしとと雨の降る中、静かに葬儀は行われた。
あの後、俺は結局父さんを、火影を助けることは出来なかった
そのとき、大蛇丸がいった言葉がまだ頭の中に残っている。

『無力ね・・・神の力を持ってても使う奴がそれじゃただのクズ』

・・・何もいえなかった
何も出来なかったのに、里は壊滅そして子供たちには怪我を負わせてしまった。
何が、この里を命に代えても守るだ、ふざけんな。
なにも出来てないじゃないか

もう、この場所には誰もいない。
思う存分泣いて、そして叫べばいい・・・のに
それが出来ない。流れていくのは、後悔と虚しさだけ。

「・・・俺は、弱い」

弱いものが生きるには強いものの犠牲がいる
それは身に沁みて分かってる。
この世は、犠牲から成り立っている。
もっと、強くならなければ誰も守れない

「なぁ、父さん。もっと強くなって、この里は俺が守るから」

本当は、あの術を使ってでも貴方をを蘇らせたい
ただ、あの術はこの世界の鉄則を破ることになる。
人は、亡くなった者は戻ってくることはない
人は死に、また新しい命が生まれる

「俺は俺の道を、ゆっくり進むことにするよ」

今度は、貴方が守ったものを俺が守るから。
だから、安心して眠ってください。
まだ、もう少し時間がかかるかもしれないけど
貴方が守ろうとした里をもう壊させたりはしない。

「まだここにいたのか」

「自来也さん・・」

「お前さんのそのメンタルには本当に感心するのォ」

「褒めてるんですか、貶してるんですかｗ」

「・・・お前は何でも背負いすぎだ、少しはその荷物、下ろしてみてはどうかのォ？」

「言い方がやらしいんですよ、自来也さん((」

「なにおぅ？！」←

「・・・ありがとうございます、ちょっと回り道してもいいですよね」

「そりゃあ、お前さんが決めることだと思うがな」

「まー、もともと考え込む性格じゃないんで気楽にいきますよ・・・じゃ、失礼します」

「おお、そうだ。ナルトの居場所をしっとるか？」

「あー・・・多分、一楽か家にいますよ」

「そうか、ありがとのぉ」

「じゃ、また」

そうだ、てか、俺こんな女々しいキャラじゃねーじゃんｗｗｗ←
もっと気楽に生きてかないと持たないｗｗ((
さ、かえって一眠りすっかな

雨上がりの澄んだ空には、大きくて綺麗な虹がかかっていた。