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「父さん！！いい加減休め！！」
「そうもいかない！もう時間がないんだ！！」
その後、父さんは呻き声をあげて膝をついた。父さんの体に白いアザが見つかったのは、ラミが倒れて二日後だった。父さんが発祥して数日。もう首まで広がっているアザは止まらない。
これを知ってるのは俺だけだが、母さんにバレるのも時間の問題。というか、母さんも発祥している可能性の方が高い。
「倒れるわけには、いかないんだ…！！」
すると、どこからか大きな声が聞こえた。
「軍が攻め込んできたぞーーー！！！！」
その後に響く、悲鳴と断末魔。
「嘘だろ…」
「ッA、ローが外にいる…！！ここは私とリニーに任せて、ラミと３人で、…」
「馬鹿か！！そんなことするわけねぇだろ！！逃げる時はみんな一緒だ！！」
「…A…」
「父さんが治療法を見つけるって信じてる。だから、絶対に戻ってくる」
「あぁ…！！！」
ローを頼んだ、と言われて、俺はなりふり構わず地を蹴った。ここは2階、ローは教会の方に居るはずだし飛び移って行った方が早いだろう。
ギョッと父さんが目を見開いていたが、それに構ってる余裕はない。
「…待ってろ、」
窓枠に足をかけて、跳躍する。健康増進のためとはいえ、筋トレも走り込みもやっていてよかった。してなければ、こうして飛び回ることはできなかっただろう。
キョロキョロと見渡すと、白い帽子を被った小さな人影が見えた。
「ロー！！！」
「！！兄様、！！」
3人は、？と聞くローに病院に迎えに行くんだと言う。ローを背中に背負って走っていると、あちこちで火が出ているのがよく見えた。
「…フレバンスが…」
悲しげな声に、返事を返すことはできなかった。
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作者名：雪林檎V2 | 作成日時：2021年1月28日 14時
