ぽや門に恋した姫 (ページ20)

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『え？お、お姉さん…ですか？』

正「そう。この前は姉さんの彼氏さんへのプレゼント一緒に選ぶために集まったんよ。彼氏さんが俺と同い年やから参考に意見聞きたいって」

『そ、そうやったんですか……』

(私はなんて思い違いを、、！！)

正門くんは私を抱き締めたまま話を続けた。

正「あとな、言い忘れてたことあったんやけど…Aが俺の家に来た日に貸した服、あれ姉さん用に買ったやつなんよ」

『あれもお姉さんですか、？』

正「俺の家と姉さんが働いてる所が近くてな、夜遅くまで残業した日に泊まるんよ。やから服も歯ブラシも食器も、他の日用品も姉さん用の物があってな」

『そうやったんですね…てっきり彼女さんがおるんかと』

正「ごめんな。説明しなかった俺が悪かったわ。彼女はいません」

好きな人から聞く"彼女はいない宣言"に
少なからず安心と喜びを感じた

今思えば、事情も聞かずに勝手に想像して落ち込んでいた自分が恥ずかしくて仕方ない

(いや、、ていうか今正門くんにバックハグされてる！？そっちの方が恥ずかしいのですが……)

抱き締められていることを急に実感し、顔に熱が集まるのが分かる

『あ、あの…正門くん』

正「なに？」

耳元で呟かれる一言一句にドキドキしていることを彼は知らない

『そろそろ、離してくれませんか…？』

正「ん？あぁ、ごめんな。逃げられたらどうしようと思ってつい」

背中から温もりが遠ざかったかと思えば
肩を掴まれてぐるっと180度回りをさせられた