ぽや門に恋した姫 (ページ9)

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『これは、、、、、、』

お風呂に入るため洗面所に行き、ふと目に入ったもの

二本の歯ブラシ

(一本はもちろん正門くんのものやろうけど、もう一本は？)

しかも女の人が使いそうなピンク色のもの

(いやいや、もしかしたら細かいところの掃除用ってこともありえるし違うか)

あまり深く考えず、お風呂に入ってゆっくり過ごす

コンコン

正「湯加減はどうや？」

『すごくちょうどええです！』

正「了解、着替えここに置いとくからな〜」

扉越しとはいえ素っ裸の状態で会話するとは思ってもみなかった

30分ほどお湯に浸かったり身体を洗ったり…

お風呂場から出て身体を拭き、用意してくれた服を着ようと、、、、、、

『この服、女物よな…？』

ボタンの位置が男女で違うのは知っている。
今手元にある服は明らかに女性が着る用のもの。

(え、、なに？まさか彼女いるってこと、、、、、、、、、？)

歯ブラシといい服といい、この家に女性が出入りしている可能性は高い

(失恋確定やんこんなの……正門くんが家に呼ぶほど仲良い女性がいるってことよな)

ずっと裸でいるのもさすがにまずいからとりあえず服を着た。
でもそのあと何かするわけでもなくただ呆然と突っ立っていた。

(正門くんに彼女、正門くんに彼女、正門くんに彼女、彼女、彼女、彼女………………)

『心臓を撃たれた感覚やわっ』

しばらくの間洗面所で呆然としていると、足音が聞こえた。

正「A〜、大丈夫か〜？っってわぁ！！どうしたんや鏡の前に立ってぼーっとして」

洗面所のドアを開けて、私を見て驚いてる。
多分私がつかれた顔してるからやろーな

(あなたのせいです、、)

『なんでもないですよ、』

正「それならええんやけど、、それより早く髪の毛乾かさんと症状悪化してまうで？こっちおいで、乾かしてあげるから」

『ありがとう、ございます…』

好きでもない異性の髪の毛を乾かすなんてことしない方がええですよ
彼女いるくせに
それでもその提案にのる私は、本当に悪い女やな