己と友人では見え方が違うようで。【七瀬遙】 ページ4
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Aside
「はい、ハルちゃん、あーん!」
「ん」
「う……」
マコちゃんが買ってきてくれたドーナツを1切れハルちゃんの口に運ぶと、猫みたいにじっと見つめて、ぱくりと食べた。
それを見たマコちゃんが顔を赤くする。
「なんでマコちゃんが赤くなるの?」
「だ、だって……」
「こんなのいつものことじゃないですか。いい加減慣れました」
「慣れないよ……」
渚と怜よりも私たちを見ているはずのマコちゃんは、毎回顔を赤くする。
「俺のもやる」
「やった!」
「ふっ、ふたりはもうちょっと遠慮してよ!」
あまりにマコちゃんが恥ずかしがるから止めようかとハルちゃんに目配せすると、
「気にするな」
と言うので、ぱくりと食べる。
マコちゃんは手で目を隠した。
「おいしい!」
「もー……」
「いちいち赤くなってたらキリがないよ?」
渚の言う通り。
「なりたくてなってるわけじゃないよ!」
マコちゃんは少し恥ずかしがり屋すぎると思う。
それに引き換えハルちゃんはしれっとしている。
これはこれでどうかと思うけど……。
なんて少しだけ考えるも、もう1つドーナツを食べて忘れようと思う。
薄いレモンの皮がクリームに混じっているという、渚が食べていた種類に手を伸ばすと、
「あっ」
「…………」
ハルちゃんと手が重なる。
ハルちゃんも同じものを食べようと思っていたみたい。
「Aが食べていい」
「えっ。でも、ハルちゃんこれ好きなんでしょ?」
「Aが1番好きだ」
「ドーナツの話なのに……っ」
「ありがとう!」
私はお言葉に甘えて食べようとしたけど……。
「……やっぱり半分こしよう!はい!」
ドーナツを半分ちぎって差し出すと、ハルちゃんは遠慮がちに受け取った。
そのまま手を引っ込めようとしたが、腕を掴まれる。
「どうしたの?」
「クリームがついてる」
ハルちゃんはそう言うと、指先についていたクリームをぺろっと舐めとった。
「へへ、ありがとう」
「ん」
一件落着でドーナツを食べようとしたら、
「もうハルたちといるだけで熱が出そう……」
「今ので温暖化進んだよね……」
「もう目を向けないことにしましょう」
私たちの゛普通 ゛は、みんなにとってはかなり恥ずかしいようです。
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水無月様リクエスト
第三者からすれば色んな意味で大迷惑。【松岡凛】→←無理しないで、もっと大切に。【山崎宗介】
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リンリン - はぁい、了解しましたぁ(^○^) (2014年9月14日 10時) (レス) id: 5360dcc8cb (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - ハルちゃんあざっす!やっぱりハルちゃん好きですわ〜!続編のほうの更新頑張ってください! (2014年9月14日 10時) (レス) id: dcf4c8a739 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - わせ太さん» 飲み切る…だと……!? つ、強い…Σ(゚Д゚) ……いや、私もまこちゃんのためならそのくらいイケるな…(真顔)← (2014年9月14日 0時) (レス) id: be52c26f88 (このIDを非表示/違反報告)
わせ太(プロフ) - リンリンさん» 申し訳ありません!part11にて、10個のみを募集します。今日の午前11時からですのでご安心を!part11で11時以降もう一度お願いします (2014年9月14日 0時) (携帯から) (レス) id: c18b3d2cf4 (このIDを非表示/違反報告)
わせ太(プロフ) - 射命丸さん» いえいえ!喜んでいただけてよかったです(*´∀`) ありがとうございます!! (2014年9月14日 0時) (携帯から) (レス) id: c18b3d2cf4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わせ太 | 作成日時:2014年9月6日 22時